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ウナギからSDGsが見える 巨大な雌ウナギの有効活用や女性活躍のうなぎ店【メ~テレSDGs企画】

2021年9月23日 08:30
子どもたちのために、より豊かで活力ある未来を創る取り組みSDGs。今回は伝統の「ウナギ」に魅せられた若者たち。愛知県の高校生は資源を確保するため完全養殖に向けて取り組みます。企業ともコラボし「もったいない」を減らします。 
 名古屋市千種区にあるうなぎ料理の「うなぎの新甫(しんぽ)」。

 厨房では、素早くさばいたウナギを素焼きからかば焼き、そして盛り付け…手際よくおこないます。出来上がったのは、職人の技が光る「うな重」です。

 50年以上をかけて作り上げてきた店の伝統や風格を守りつつ、持続可能な開発目標「SDGs」を掲げています。
 

「うなぎの新甫」素焼き担当の宮川和香那さん

SDGsを掲げるうなぎ料理店 女性の活躍進める
「新甫」のSDGsの中で、強く掲げているのが「女性の活躍」です。

「今まで男性ががんばってきたものの上に、女性の感性がプラスされて男女が協力して良いものが作れるような感じがするんですよね」(店主の水野啓さん)

 2年前、伝統の技にあこがれて1人の女性が門をたたきました。宮川和香那さん(20)です。

「うなぎ店を選んだのも、魚のおろし方とか調理方法を勉強したくてここに入って、一から教えてもらうことで経験を積んで、一人前になった時に自分の強みになると思って」(宮川和香那さん)   

 ウナギの選別から始まり、さばき方、串打ちを覚え、今は素焼きを任されるようになりました。
 

川の調査で見つかったウナギ

絶滅危惧種であるウナギを守る高校生たち
 ウナギは日本の伝統食。一方、自然界では「絶滅危惧種」に指定されています。

 愛知県蒲郡市にある、三谷(みや)水産高校が川の生き物の調査をしています。

 河口に仕掛けた網にはハゼやカニ…そして、いました!ウナギが潜んでいました。 これは資源としてのウナギを守るSDGsの活動です。

「ウナギが住み良い場所を作ることによって、親ウナギを増やしたり、これからの保全に役立てていくための活動です」(三谷水産高校3年 請井佑南さん)

 生徒たちは、ウナギの完全養殖を研究するために活動しています。

「野生のウナギはカニを食べてますね。アゴ回りもゴツゴツと張っていて」(三谷水産高校3年 國枝凛さん)
 

三谷水産高校が研究するのが赤枠内

目指すは仔魚からシラスウナギまでの成長も、高いハードル
 生徒たちが取り組んでいるのは、人工ふ化して生まれたウナギの仔魚(しぎょ)を  シラスウナギに成長させるという、完全養殖に向けた最初の段階の実験です。

 この研究に生徒たちと取り組んでいるのが丸崎敏夫さん。三谷水産高校の前の校長です。退職後、研究を続けるための会社を起こし、生徒たちを支援しています。

「人工ふ化をやったり、ふ化したウナギを少しでも大きくしようということにチャレンジしています」(海みらい研究所 社長 丸崎敏夫さん)

 成功すれば、ウナギの養殖にも貢献することが出来ます。他の研究機関ではシラスウナギになるまでは270日かかったという研究結果もありますが、生徒たちによる最長飼育記録は、現在育てている1匹の14日間(取材時)。まだまだいくつものハードルを超えなければいけません。

「繁殖のホルモン注射を打ってたからといって簡単に生むわけでないから、ウナギが絶滅危惧種になるのもわかるかもと感じてきました」(3年 國枝凛さん)
 
巨大に育つも“規格外扱い”の雌ウナギの有効活用を
 また、生徒たちと進めているもう1つのSDGsがあります。それは「フードロス」です。

 調理途中で廃棄されるウナギの頭を集めて、企業とのコラボで調味料を開発し販売しています。

 さらに「フードロス」の解消にもうひとつのチャレンジが…

「こちらは雄のウナギですね」(三谷水産高校 小林清和先生)
 
 愛知県水産試験場によると、養殖で育てたウナギは9割以上が雄になると言います。一方、雌の大型ウナギは雄の2倍の大きさに育ち、身も軟らかく、うな重2人前に相当しますが、見栄えがよくなかったり、今の流通では“規格外扱い”になったりで、有効利用されているとは言えないそうです。
 

過去に開発したカツオやマグロを使った加工食品「愛知丸ごはん」

どんな新商品が生まれるか?現在開発中
 そこで三谷水産高校では、雌の大型ウナギを使った新しい加工食品の開発を始めました。

 三谷水産高校では、これまでに食品加工会社とのコラボ企画で、カツオやマグロにジュレを加えた商品を開発しています。そのノウハウを生かそうというのです。

「こういう生徒たちが『天然ウナギは大切にしないといけないんだ』ということを、どんどん発信していくことによって、ずっと未来に渡って、うな丼が食べられるようにしたいと思います」(海みらい研究所 丸崎敏夫さん)

(9月22日 15:40~放送 メ~テレ『アップ!』より)
 

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