専門家提言メンバー「あとは政府の責任で」 東京五輪の観客あり、5者協議と提言に溝

2021年6月22日 17:46
 東京オリンピックの観客について、政府やIOCなどの5者協議で「観客あり」とする方向で合意しました。一方で、政府分科会の尾身茂会長らは「無観客が望ましい」と提言をしています。提言メンバーからは5者協議の方針に「残念」との声も上がりました。

専門家有志の提言と5者協議の合意事項の比較

 東京オリンピックの観客について、尾身会長ら専門家有志は「無観客が望ましい」と提言していましたが、21日の5者協議では「観客あり」とし、「感染拡大などが生じた場合は5者協議をして、無観客も検討」で合意しました。

 提言では、観客をありにする場合でも「大規模イベントの開催基準よりも厳しくし、感染拡大などの予兆が探知される場合には無観客とすること」としていました。

 しかし、5者協議では五輪は別物として、すべての会場での観客数の上限を、収容定員50%以内・1万人以下としました。

 さらに大会組織委員会の武藤事務総長は、「大会関係者は観客の枠ではない」と話しています。

 大会関係者とは何人くらいなのか、はっきり分かっていません。

 会場に入れる観客について、専門家有志の提言で「人流・接触を抑制するため、観客は開催地の人に限る」としていました。

 ただ、この案は5者協議では見送りになりました。
 

東京の感染者数(週平均)

 観客への酒類の販売・提供についても、5者協議では「現在の一般的なルールを鑑み検討中」としています。

 そうした中で、自民党の二階幹事長は会場での酒提供に反対姿勢です。

 「こういう事態だから、都民にも注意喚起するという意味でアルコール禁止ぐらいは、しっかりすることが大事だと思う。誰が考えても、なるほどと思うような結論を見出していくことが大事だ」と述べ、会場での酒提供は禁止したほうがいいとの考えを示しています。

 こうした5者協議の決定事項に対して、提言を出した専門家有志のメンバーでもある、国立病院機構三重病院の谷口清州医師は「東京では感染者が増加傾向であり、五輪開会時には、かなりのリスクが増加している」としています。
 

提言メンバーの谷口医師は

 直近4週間の東京都の感染者を週平均でみると、増加する兆しがあります。

 提言が受け入れられなかったことについて、谷口医師は「残念」と話しています。

 そのうえで「あとは政府の責任でご判断されるということだろう。結果は確実に出てきます。今からでも遅くないので、中止や縮小していただく方がよいと思います」と話しています。
 

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