トヨタ自動車の職域接種は1人当たり「3分」 時間短縮のカギは「トヨタ生産方式」 愛知

2021年6月21日 15:34
 新型コロナワクチンの職域接種が、21日から始まりました。接種が始まった企業のひとつ、トヨタ自動車では、接種に要する時間を大幅に短縮できたといいます。その秘密は、トヨタが世界に誇る技術にありました。
 21日から始まった、新型コロナワクチンの職域接種。トヨタ自動車では21日、不特定多数との接触がある清掃員や食堂の従業員など、約300人が本社の体育館でワクチンを接種する予定です。

 トヨタの接種は、独特の「トヨタ方式」で行われています。驚くべきは、1人あたりにかかる接種の時間です。

 愛知県によると、集団接種の会場で受付から接種までに要する時間は、経過観察を除き30分程度としています。

 しかし、トヨタの接種会場では3分程。これほどまでに時間を短縮できたのは…。
 

トヨタ生産方式を応用した接種完了までのルート

「トヨタ生産方式」で効率的に接種
 会場には、体育館を貫く直線のルートを設定。人の流れが滞らないよう、順路を示す案内を設置し、まっすぐ進むだけで接種が完了するようなレイアウトを作りました。

 例えば、予診ブースには、あえて椅子を置いていません。座る・立つという動作の無駄をなくしているのです。

 こうした緻密な計画には、「トヨタ生産方式」とよばれるトヨタの技術が生かされています。

 「医師や看護師、市の方々と一丸となって改善を重ねた」(トヨタ担当者)

 「トヨタ生産方式」とは「注文を受けた車をより早く届けるために、現場の無駄をなくして最短時間で効率的に造る」という、独自の生産管理システムです。接種会場も、この方式で改善が行われています。

 「1日でも早く1人でも多く打って、安全安心な暮らしを早く取り戻していただきたい」(トヨタ担当者)

 トヨタでは、社員のほかに取引先も含め約8万人の職域接種を行い、9月までに1人2回の接種を終える予定です。
 

JR東海の職域接種の様子(21日・名古屋セントラル病院)

JR東海も職域接種を開始 係員や乗務員を優先
 JR東海でも、21日の午後3時すぎから「名古屋セントラル病院」と静岡市内の施設でワクチンの職域接種が始まりました。

 このうち、名古屋セントラル病院では21日、在来線の運行指令に関わっている社員など10人ほどが接種を受けました。

 接種はJR東海の産業医が担当し、1日あたり100人から200人ほどに順次接種を行う方針です。

 「お客様に安心してご利用していただくことがまず一番だと思う。また、社員も安心して働けるようになる。スピードも、規模もしっかりと拡大して進めていきたい」(東海旅客鉄道・萩原健二執行役員)

 まずは、駅の係員や列車の乗務員など、主に接客に従事する約8000人から接種を始め、今後、社員約1万7000人まで対象を広げ、9月末までに2回の接種を終えたいとしています。
 

これまでに入っているニュース

もっと見る