「観光客が安心して来てもらえる」温泉観光協会が宿泊従事者への職域接種を後押し 岐阜

2021年6月17日 08:00
 高齢者に対するワクチンの接種が進む中、64歳以下の人たちに向けた取り組みも進んでいます。どのような順番で接種していけば、感染防止に効果的なのか。地域の実情に合わせ、自治体が知恵を絞っています。
 東海地方を代表する観光地のひとつ、岐阜県の下呂温泉。香り豊かなバラ風呂が自慢の温泉宿「木曽屋」です。

 「2波、3波、4波の度に多大な被害を受けている繰り返し」(木曽屋・神田哲夫社長)

 年間100万人が訪れるという下呂温泉の宿泊客は、コロナ禍で半減しました。その打開策のひとつとして、市が打ち出したのが。

 「ホテルの従業員は県外、市外の観光客と長時間接するので、不安を和らげるためにも順位を優先させてもらった」(下呂市健康医療課・森本千恵課長)

 旅館やホテルの従業員への新型コロナワクチンの優先接種です。

 6月上旬、下呂市は64歳以下を対象にした一般接種で、福祉施設の従業員や基礎疾患のある人に続いて接種券を発送することを決めました。

 「下呂温泉の観光客も少し安心して来てもらえると考え、従業員の接種を優先した」(森本課長)
 

木曽屋の温泉(岐阜・下呂市)

観光協会が国に職域接種を申請
 そんな中、より早い接種に向けた新たな動きが…。

 「一般接種よりも、職域接種のほうが早く打てると聞いている」(神田社長)

 市の優先枠で接種が始まるのは、繁忙期でもある8月の上旬。その前になるべく早く接種を終えたいとの考えから、下呂温泉観光協会が15日、国に職域接種を申請しました。

 対象は約70ある旅館やホテルの従業員ら約1000人で、7月上旬に接種を始め、お盆前には2回目の接種を終える予定です。

 「今後接種が進めば観光客も安心して宿泊してもらえる」(神田社長)

 高齢者より対象人数が多い64歳以下のワクチン接種。地域の実情に合わせた対応が進められています。
 

感染対策を複数の言語で注意喚起

県内の外国人にも優先接種する方針
 岐阜県では、可児市や美濃加茂市など6市1町にまたがり、あわせて128人の感染者が出る巨大クラスターが発生。感染者の大半は、外国籍の住民でした。

 県は64歳以下の接種について、教職員と「外国人県民」への優先接種の方針を決めています。

 県内の外国人の14%が住む可児市。世界各地の食料品を扱う店をのぞくと、ポルトガル語やタガログ語など複数の言語を用いて感染対策を周知するチラシなどがありました。

 「県も外国の人を心配していて『予防をちゃんとしてください』と呼びかけている」(トロピカル21・林田剛店長)

 可児市では今後、接種会場に通訳を派遣したり、接種した後も感染対策を継続する呼びかけなどを検討しています。
 

これまでに入っているニュース

もっと見る