「帰国条件はワクチン接種」日本に足止めの外国人親子に接種実現、キャンセル分で 愛知

2021年6月14日 18:39
 新型コロナの影響で、1年半近く国に帰れずにいる外国人の親子が愛知県豊橋市にいます。帰国に必要な条件の1つ「ワクチン接種」が週末、実現しました。
 12日、愛知県豊橋市の集団接種会場を訪れたのはソロモン諸島から来日したイザベルさんとバナバスさん親子です。

 コロナの影響で1年以上、日本で足止めされています。
 

家族と一緒に映った写真

家族の最後を看取るため日本へ…新型コロナの影響で帰国できず
 2020年2月、2人が「ソロモン諸島」から来日した理由は、日本に嫁いだ家族の最期を看取るためでした。

 イザベルさんの娘で、バナバスの妹、白藤シンデレラさん。

 ソロモン諸島で働いていた白藤謙一さんと2004年18歳の時に結婚。

 2人の娘に日本の教育を受けさせたいと、2013年、豊橋市に移り住みます。

 そして2020年5月、がんのため、34歳の若さで亡くなりました。

 「日本でシンデレラに会った時は、まさか亡くなるとは思いませんでした。でも病気のことを聞いたら、彼女はもう長くないと感じました。この病気でソロモンでも人が亡くなっているので」(イザベル・トシアさん)

 「まず妻が亡くなったのは僕や娘、義母さんや義兄さんにとってもかなり大きいことで、世の中もコロナ緊急事態宣言、当時は学校も休校だったと思いますので、皆そろってこの家にいて、妻を偲ぶという時間がしばらく…落ち込んでいる状態がしばらく続いていました」(白藤謙一さん)

 シンデレラさんが亡くなった時、日本は1回目の緊急事態宣言の真っ只中。

 さらに、ソロモン諸島は「外国からの入国」を原則禁止していて、帰国することができなくなっていました。
 

イザベル・トシアさん(71)

帰国の条件はワクチン接種 「ソロモン諸島へ帰る希望がなくて空っぽ」
 来日して1年4カ月、2人は国に帰れずにいます。

 今年、71歳のイザベルさん。

 故郷とそこに暮らすたくさんの家族を思いださない日はないそうです。

 バナバスさんも2歳だった息子と離れて以来、一度も顔を見ていません。

 写真もなく、スマホでのやり取りもできないといいます。

 「ソロモン諸島へ帰る希望がなくて、空っぽのような気持ちでした。ソロモン諸島政府が帰国者はワクチンを接種しなければならないと決めたから、シンデレラが亡くなって以来、ワクチン接種の目途が立たず、どうやって帰国すればいいのか、本当に絶望的でした」(バナバス・ヌヌさん)

 帰国する条件の1つ「ワクチンの2回接種」。

 いつ、というより、打てるかさえわからない状況でした。

 「ソロモンは日本に対して1番のハイリスク国と位置づけをしているので、そうなった場合に、例えば接種は日本人でも中々回ってこないのに、外国人それも住民票がなくて、観光ビザで来ている人というのはいつ接種順が回ってくるのかと僕の中では1番不安でした」(白藤謙一さん)
 

ワクチン接種が叶って喜ぶイザベルさん

念願のワクチン接種に「ハッピー」
 そんな状況が、9日、一変しました。

 「ワクチン打てず帰国できないと記事が大きく出ていました。この2人に希望を聞いたうえで、ワクチン接種を受けたいという要望があれば打っていただく」(愛知県 大村秀章 知事 9日の会見)

 ふたりの状況を知った豊橋市や愛知県が素早く対応。

 集団接種のキャンセル分を打てることになったのです。

 12日、無事1回目の接種が終わり、2回目は7月3日と決まりました。

 「今後2回の接種をしてソロモンに帰れるなら、家族に会えると思うと興奮しています」(バナバス・ヌヌさん)

(6月14日 15:40~放送 メ~テレ『アップ!』より)
 

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