“秒殺のモー太郎”がコロナでピンチ 三重県松阪市の老舗駅弁店 女性社長の秘策で回復

2021年5月5日 08:00
 松阪牛のふるさと、三重県松阪市で100年以上続く老舗の駅弁店。人気の駅弁の売り上げがコロナ禍で影響を受ける中、苦境を乗り越えた「秘策」とは?
 ブランド牛肉として名高い「松阪牛」。三重県松阪市には数多くの肉料理店が軒を連ねますが、そのグルメな町、松阪で長年愛され続けているのが、松阪駅前にある創業126年の「駅弁のあら竹」が作った商品です。

「『モー太郎弁当』です。牛の顔の弁当箱に入ったこの子です。」(駅弁のあら竹 新竹浩子社長)

 ご飯の上に、国産黒毛和牛のすき焼きが盛られた「モー太郎弁当」。蓋を開けると童謡「故郷(ふるさと)」のメロディーが流れる日本初というメロディ付き駅弁です。

 蓋のリアルな牛の顔を使って、食べ終わったら、お面としても遊べます。

 そんな「モー太郎弁当」、全国的にも人気があるそうで…

「オープン前から並んでくださるお客さんが、モー太郎弁当から手に取っていく。“秒殺”で、この弁当がなくなっていくんです。百貨店やスーパーの駅弁大会では『秒殺のモー太郎』と呼ばれています」(新竹社長)

 その味は、赤身の食べ応えと脂身の旨味が絶妙のバランス!見た目のインパクトだけではない実力派「モー太郎弁当」です。
 

モー太郎弁当

“映え”な写真で、通販の売り上げがアップ コロナに負けない工夫
 しかしこの1年、店は厳しい状況に追い込まれました。

「1日3000円の売り上げ。1500円の弁当が2つしか売れなかった。たった2つ。」(新竹社長)

 多い時で1日100個ほど売れていた駅弁が、新型コロナの影響で苦境に立たされました。

「このままコロナ禍で店をたたむようなことでは、ご先祖様に申し訳ないと思った。天国に行ったときに、ご先祖様に、よく頑張ったと言ってもらいたい」(新竹社長)

 100年以上続く店の暖簾を守るため、新竹社長は、2つの作戦を考えました。

「10年ぐらいホームページ上で通販サイトを小さく続けていたんです。月に何件か注文があったんですが、あまり目立たなかったし、全体のアピール度が薄かったんです」(新竹社長)

 そこで、通販サイトで使う写真を、より魅力的なものに変えました。

「リニューアルする前の写真は『うん…まぁ』という感じでしたが、リニューアル後は、肉の霜降り、ジューシーさや脂身の甘味、しょうゆが沁みたフワッとした香りまで漂う感じがするようになった」(新竹社長)

 写真を新しくすると、売り上げは、新型コロナの影響前の5割まで回復しました。
 

パンフレットを手にとる新竹社長

通販の箱に、弁当と共に松阪の魅力を全部詰め込む『エア松阪』
 さらに、もうひとつの作戦は…

「松阪の見どころを全部、通販の箱に入れさせてもらった。人呼んで『エア松阪』です」(新竹社長)

 松阪市内の地図や観光施設のパンフレットを、駅弁と一緒に通販の箱に詰め込んで、松阪の空気も届けます。

「松阪の地図も全部入れて、松阪にはこんなにたくさん店があります。もしコロナが収まったら遊びに来てくださいという、松阪のこだわりが書いてあるマップですよね。家で旅気分を味わってもらいたい、パンフレットを見ながら駅弁を食べれば、少しでも松阪にお出かけした気分になるじゃないですか。」(新竹社長)

 「エア松阪」を始めると、通販のリピーターが増え、直接、店に足を運ぶ客も、増え始めているということです。
 
 新型コロナ禍でも「エア松阪」で元気に!地元の魅力を、おいしさと一緒に全国へ広げていきます。

(5月3日 15:40~放送 メ~テレ『アップ!』より)

 

これまでに入っているニュース

もっと見る