夜の来客1組で居酒屋は閉店後にデリバリー 医師会はトリアージの必要性訴え 緊急事態宣言の愛知県

2021年1月14日 17:37
 国の緊急事態宣言の対象となった愛知県。苦境が続く飲食店は生き残りをかける一方、医療の現場では「救える命が救えない」との声も聞こえています。

愛知県 大村秀章知事(14日)

大村知事「2月7日までに何としても抑え込む」
 「13日に国の宣言の対象地域に愛知県をはじめ7府県が追加され、14日の午前零時から発動されている。2月7日までに何としても抑え込んで、解除にもっていきたい」(愛知県 大村秀章知事 14日)

 国の緊急事態宣言を受け、愛知県は医療関係者らを交えた対策会議を開き、県民や事業者への要請内容を確認しました。

 県民に対しては、14日から外出自粛の徹底や出勤する人の数を7割減らすことなどが要請されています。街の声は…

 「今の感染状況からするとやむを得ない。危機意識を高めて行動してほしいというメッセージだろうなと」(40代)
 「前回の宣言は(勤務先のエステ店は)1回閉店したが、今回どうなるかというのはある」(20代)
 「飲食と関わる仕事で、もろに影響が。自粛して早めに終わらせるのが一番」(30代)
 

営業時間短縮の張り紙

名古屋の居酒屋 来客は1組 閉店後のデリバリーには11件の注文
 飲食店に対する時短要請については1月18日(月)から、対象をすべての飲食店などに拡大したうえで、営業時間を午後8時までに前倒しすることになります。
 
 名古屋の飲食店からは嘆き節が聞かれます。

 「正直またか…飲食店は要請されているので閉めざるを得ないという感じ。納得はしてないんですが、仕方がないかなと」(二代目海鮮酒場はまかぜ 濱崎太介代表)

 名古屋市中村区の「二代目海鮮酒場はまかぜ」。富山県の氷見漁港などから直送される新鮮な魚介類が自慢の居酒屋です。

 こちらの店は今、県の要請に応じ午後9時までの営業を続けています。ただ13日夜の営業で来店した客は、わずか1組。がらんとした店内が、苦しい現状を物語っています。

「食事だけをする店は、7時半でも客が入ると思うが、居酒屋は7時になったら絶対来ない」(濱崎太介代表)

 閉店が近づき、その貴重な客にも、断りを入れていました。
 

デリバリーの海鮮丼

デリバリー注文は増加も、店全体の売り上げは減
 午後9時。営業は終了。スタッフは帰る準備と思いきや…

 店に届いたのは、宅配弁当の注文です。

 店自体は午後9時までですが、閉店後には宅配サービス専用に切り替え、深夜1時まで営業しているといいます。

「店に直接来店する客が減った分、同じ数の人がデリバリーを利用してくれているイメージ」(二代目海鮮酒場はまかぜ 濱崎太介代表)

 海鮮丼が主な宅配メニューで、閉店直後の午後9時から10時にかけて注文が多いといいます。

 13日は午後10時半までの1時間半で宅配の注文は11件ありました。

 新型コロナの感染が拡大した去年3月ごろから配達サービスの利用は増えています。しかし、店全体の売り上げは下がっているといいます。

 「お店に来てもらうのとデリバリーでは単価が圧倒的に違うので、客の数は変わってなかったとしても売り上げは全然違う」(二代目海鮮酒場はまかぜ 濱崎太介代表)

 苦境の中、生き残りをかけた試行錯誤を続けていますが、どうすればいいのか、まだ答えが出せないでいます。

 「様子をみて休業にするかもしれないですし、午後7時・8時まででも営業し続けるかもしれないし、流れをみて判断する」(二代目海鮮酒場はまかぜ 濱崎太介代表)
 

愛知県の対策会議で発言する県医師会の柵木充明会長(14日)

愛知県医師会長「今は災害医療の状況」トリアージの必要性も
 現在進行形で危機的状況にあるのが医療現場です。

 「医療の手が届かないために、救える命が救えないという状況が起こっている。まさしく災害医療の状況にある。」(愛知県医師会 柵木充明会長)

 14日、愛知県で開かれた対策会議では、医療関係者がトリアージの必要性を訴えました。

 「各医療機関で、ただちに命にはかかわらない患者の診察を待ってもらい、命に係わる患者の診療を優先させることが必要。大村知事の強い指示があれば、各病院内部での院内調整もしやすくなる。今の医療状況は、通常医療の段階ではなく災害医療の状況だという認識をもって、この医療システムを改めて考える必要がある。」(愛知県医師会 柵木充明会長)

 

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