ドームハウスを簡易診察室に 「院内感染」防ぐ工夫、もとはキャンピングカーの開発技術

2020年12月2日 13:54
 コロナ禍で対策が必要とされる「院内感染」。愛知県内のクリニックは、「白いドーム」で対策をしていました。利用していたのは、なんと災害用の仮設住宅。コロナの感染拡大が続く中で、新しい使い方が注目されています。
 愛知県一宮市のクリニック。

 新型コロナの抗原検査を行っている中で、最も注意を払っているのが「院内感染」対策です。

「もともと思い疾患を持っている方は、免疫力が低い方も多いんですね。そういった方が新型コロナの感染者と一緒になると、感染する機会が増えて非常に危険になります」(愛知県一宮市のクリニック院長)
 

ドーム型の「簡易診察室」

クリニックの敷地に『白いドーム』、その正体は?
 発熱や咳の症状で「発熱外来」を訪れた患者は、病院の中には入れず敷地に設置したドーム型の「簡易診察室」で検査・診察を受けます。

 直径3.4m、広さ4畳半あるこのドーム中には、器具や空調、モニターがあり、診療に必要な機材をすべて置くことが可能です。

「いろいろなところに窓がありますので、十分な換気はできるんですけど、空気の流れが換気扇の方に向くようになっています。医療者は常に風上に立って診療できるようになっています」(院長)

【詳しくは動画で】
 

問診はモニターを通して

ドーム型の「簡易診察室」 最低限の接触を可能に
 問診は、病院の建物内にいる医師とモニターを通して行われます。

 ビデオ通話を使うことで、ドームの中の患者と医師が接触するのは抗原検査のときだけ。

 最低限の接触で、約15分後には、陽性か陰性かがわかります。

「この場所がなければ患者さんにどこで待ってもらうか、非常に悩むわけです」(院長)

 さらに、「コストパフォーマンスが良く、撤去も可能」という一面もあります。
 
元々は防災用の簡易仮設住宅 今では全国の医療機関に
 実はこのドーム、愛知県東郷町の輸入車やキャンピングカーを扱う会社が企画・開発しました。

「災害に関わる社会貢献を深くやりたい、そういったところから『イージードーム』を開発しました。レジャーにも災害にも使えるというコンセプトで作りました」(ホワイトハウス 谷川伸一 広報部長)

 本業であるキャンピングカーの製造販売のノウハウを生かし、開発された「イージードーム」。

 2019年に販売された当初は、防災の簡易仮設住宅やキャンプなどのレジャー関連の需要がほとんどでした。

 新型コロナの感染が拡大し始めた3月ごろからは医療機関からの需要が急増。

 今では全国の約200の医療機関に設置されています。

「洗えるという話も『イージードームハウス』のメリットの一つなんですが、白い全体の外板は『高密度ポリエチレン』という素材でできていまして、医療従事者の方々が身に着けている化学防護服にも使われている素材なんですね。万が一、ウイルスが付着したとしても発症者が入ったとしても中も外も水洗いすることが可能です。発売を開始した頃には、新型コロナを想像はできなかったんですが、今、こういう時代の中で要望されているというのはすごくありがたいと思います」(ホワイトハウス広報 谷川伸一 部長)

 価格は、87万円ほど。

 今後は、自治体などにも導入を働きかけたいということです。

(12月2日 15:40~放送『アップ!』より)
 

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