売る値段変わらず、経費は増税…安倍政権を振り返る「2度の消費増税」と「軽減税率の導入」

2020年9月15日 13:55
 2012年12月に発足した第2次安倍政権。歴代最長となる約7年8か月の間に、2度にわたって行われたのが「消費増税」でした。

丸小本店(名古屋市中区)

 2012年、民主党政権の時に、社会保障財源を確保するためとして決まった消費増税。

 安倍政権に変わった後の2014年に5%から8%、2019年に8%から10%に引き上げられました。
 
消費増税の影響 軽減税率の導入で“実感”
 精肉店やレストランを営む「丸小本店」。

 増税に伴い、商品の値段を少しずつ上げてきました。

 影響を感じたのは、2回目の増税でした。

「8から10%にあがるときに、肉の税率は変わらなかった。しかし、冷蔵庫の電気代や、包装資材などの税率は上がったため、利益が圧迫されることがありました」(丸小本店 小出政巳 社長)

 また、消費者にも変化があったといいます。

「財布のひもは固くなったと思います。肉のランクをひとつ下げて買うとか、量を少なくするとか。そういった傾向がありました」(小出社長)
 

大須商店街(11日)

買う側の実感はさまざま
 消費増税の影響について、名古屋の大須商店街で聞いてみると…

「特に変わってないですね」

「増税は響いてます。増税の幅は小さいようだけど、実際に買い物をすると高いという認識はありますね」

「税金が上がることは生活のために必要なことかもしれないが、それがどこに私たちにメリットがあるのか全く提示されていない気がします」
 
商店街側の実感は…
 一方、食べ歩きの街としての「大須」に大きな変化を与えたものが。

 それは、去年の増税の際、導入された「軽減税率」です。

 例えば、イートインの場合は10%、テイクアウトの場合は8%。

 飲食の場所や提供方法などによって税率に違いができました。
 

食べ歩きする人からも人気のお店

 から揚げ専門店の「まる芳」は、商品の税率8%を維持。

 増税による原材料の値上げへの対応に、苦労しているといいます。

「当店はテイクアウトの店というコンセプトなので、8%のままやっています。厨房内のオペレーションを合理化させて、働き方改革に近いものを推進して、なんとかやりくりしています」(から揚げ専門店「まる芳」亀井芳樹オーナー)
 

消費増税の前日に机を撤去した(去年9月)

税率の違いに戸惑う店も「経理も大変で…」
 台湾唐揚げが名物の「李さんの台湾名物屋台」では、軽減税率の適用に伴い、店の前のイートインスペースを撤去。

 2019年10月、軽減税率の適用に伴い、持ち帰り専用にしました。
 

李さんの台湾名物屋台(11日)

しかし、再び店を訪ねると…
 取材に行くと、元の場所にテーブルが設置されていました。

「テーブルが欲しいというお客さんの声があったのと、会計がすごく大変だった。経理上ややこしく、難しかった。そのため、一律10%にしてテーブルも出しました」(李さんの台湾名物屋台 李承芳さん)

 元々、店の前で食事する客が多かったことからテーブルを戻し、税率をイートインの「10%」にしました。

 それでも…。

「間違いなく仕入れは高くなりました。2%は結構大きい。お肉は原価が高くなりました」(李さん)
 
2度の増税は何をもたらした? そして新型コロナの影響も…
 2度の増税が、商店街全体に与えたインパクトは。

「物販店はかなり影響を受けたと思います。単価が高いので、税率が上がれば税額もあがる。それをお客さんが感じて買い回りが少なくなる」(大須商店街連盟 堀田聖司 会長)

 それでも、最初の増税の時は、海外からの観光客の増加などで街の賑わいは戻ってきたといいます。

 しかし、2度目の増税による落ち込みから持ち直そうとした矢先、「新型コロナ」で大きな打撃を受けました。

 新しい総理大臣になることがほぼ確実となっている自民党の菅総裁に、求めることは…

「痛んだ経営者が多いので、それに対して、弱者を切り捨てるのではなくて、なんらかの施策をして大須商店街が復活していくようにしていただきたい」(堀田会長)

(9月15日 15:40~放送「アップ!」より)
 

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