不足する消毒液の助けに…立ち上がる地元の酒蔵 県への寄付も 愛知県

2020年5月20日 14:46
 新型コロナの影響で、いまだに医療の現場での物資の不足や、消毒液が店頭に並ばないなどの状況が続いています。そんな中、不足する消毒液の助けになればと、愛知の酒蔵が立ち上がりました。

清洲桜スピリッツ66%

 愛知県清須市にある、酒蔵。

 新商品の製造ラインでは、空瓶に次々と中身が充填されていきます。

 銘柄は「清洲桜スピリッツ66%」。

 アルコール度数は66%という高い濃度です。

 原材料は「醸造アルコール」と「香料」のみで、消毒用のアルコールとして使うことが出来ます。  

「消毒用アルコールが足りていない」
「消費者から“代用商品を製造しないのか”という問い合わせや意見が多かったため、検討して製造に至りました」(清洲桜醸造 営業部 澤田雄司さん)
 

危険を避けるためドアを開放して作業にあたる

消毒液の不足で代替品についての見解が変わった
 厚生労働省は当初、消毒液の代替品のアルコール度数を70~83%としていました。
  
 しかし、消毒液の不足から、その効きめを確認したうえで、4月下旬に「消毒液のアルコールが入手困難な場合は、濃度が60%台の使用も可能」としています。

 清洲桜醸造の看板商品「鬼ころし」のアルコール分は15%。ジンやウイスキーでも40%台です。

 鬼もびっくりの66%は、揮発性が高く発火する危険があるため、作業はドアを解放して行います。

「少なからず収束に向かうような一助になればと思って今回製造している」(澤田さん)

 1箱12本単位の販売で、自社のオンラインショップのみで受け付けています。

「愛知県からも問い合わせがあり、必要ならば製造できますと返答しています」(澤田さん)
 

愛知県 大村秀章 知事(1日)

医療物資の不足が問題に 知事は提供を呼びかけ
 愛知県内の医療機関や福祉施設などでは、深刻な医療物資の不足が問題になっています。

 大村知事も会見で、何度も医療物資の提供を呼び掛けています。

「医療用マスク、そして消毒液。医療・福祉施設には優先的に供給しているが、様々な現場で不足している」(愛知県 大村秀章 知事)
 

寄付されたアルコール消毒液の代替品

呼びかけに企業や団体から医療物資の寄付が
 7日、稲沢市の「内藤醸造」が寄付のため県庁を訪れました。  

 ラベルには「77%」の文字が。
  
「77というのは、アルコールの殺菌能力が一番高いといわれるのが70~83%で、ちょっとでも役に立てたらと作りました」(内藤醸造 内藤茂 常務)
 70%以上のアルコールを1日に製造・保管するには、消防法の規制があり、今回搬入した108本約80リットルがぎりぎりの数量になりました。

「扱うためには危険物取り扱いの資格がいるし、消防法の範疇にはいる。県内には酒蔵がかなりあると思うが、立地条件で難しいところもある」(内藤さん)

 扱いが難しい商品ですが、酒造りの技術を役立てたいという思いで製造し、寄付を決めました。

「高濃度アルコールを代替品として使用することは認められているので、広く医療機関や福祉施設に配布して有効に使いたい」(県産業振興課 夏目泰樹 課長)
 

愛知県 医療物資調達チームの連絡先

引き続き医療物資の提供が呼びかけられている
 今回、内藤醸造が提供した消毒液の代替品は、県内の福祉施設などに配布されました。

 愛知県は、4月17日から医療物資調達チームを設置し、医療物資の提供の呼びかけを続けています。

 19日までの時点で、企業や団体、個人などからマスクや防護服、消毒液など、361件の寄付があったということです。

 県は、引き続き有償・無償の提供を呼びかけています。
   
(5月20日15:40~放送「アップ!」より)
 

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