宣言解除へ…岐阜・三重は「生活を元に戻すことを考える段階」 専門家の見解

2020年5月14日 21:36
 新型コロナウイルスの緊急事態宣言について、14にも、愛知県・岐阜県・三重県の東海3県すべてで解除される可能性が出てきました。解除後、県外への移動などはどうなるのでしょうか。感染症の専門家に聞きました。(5月13日放送)

愛知県・大村秀章知事の発言(13日)

 政府は、国の緊急事態宣言で「特定警戒都道府県」とされている愛知県について、14日にも宣言の解除をする方向で検討しています。

 この動きについて、愛知県の大村秀章知事は「確たる話は入ってきていない」としながらも、「14日の政府の専門家会議の結果と関係なく、愛知県は社会活動や経済活動、学校活動の再開の準備を進めている」と話しました。

 また、11日に県が独自で発表した3つの項目からなる「判断基準」については、改めて県内の社会活動や経済活動の休業要請を強めたり、緩めたりするための指標であると説明しています。

 そして、「国の緊急事態宣言と、県の緊急事態宣言は別物」という認識を示し、県独自の緊急事態宣言の解除については「状況を見て判断したい」と話していました。
 

「アップ!」にリモート出演した谷口清州医師(13日)

愛知県の宣言解除へ…どのような点が評価された?
 緊急事態宣言の解除に向けて、どのような点が重要となるのでしょうか。

 国立病院機構三重病院・谷口清州医師に聞きました。
 谷口医師は、政府の新型コロナウイルス諮問委員会のメンバーで、専門は小児感染症学・感染症疫学です。

 愛知県の緊急事態宣言は解除の方向で検討されていますが、どのような点が評価されたのでしょうか?

「実際に患者数が減ってきているというのは明らか。緊急事態宣言で最も重要なのは、誰から誰に感染しているかよくわからない『目に見えない地域内感染伝播』。これが一番の問題だった。これが減ってくれば、1人1人の患者をしっかり診断して、その接触者を管理していけばいい。その部分が一番考えているところだと思う」(谷口医師)
 

愛知県の感染者数の推移(12日まで)

緊急事態宣言が解除された後は…
「『目に見えない地域内感染伝播』というのが、どれぐらいあるかは実際にはわからない。大村知事が言うように、そろそろと1歩を出してみる。様子を見てもう1歩出してみる。悪ければすぐに引っ込める。そんな形で少しずつ前に進めていく以外には、方法はないと思う」(谷口医師)

 
愛知県の独自の指標については…
Q.愛知県が「注意」「危険」というような独自の指標を設けていることについて、どのように評価しますか?

「人間はある程度目標がないとなかなか難しいので、指標を設けることはいいと思う。しかし、こういったものの評価の標準は、包括的評価といって、いろんなデータを全部見て全体を評価する、これが最も重要」

「数字というのは、どういう風にしてその数字が出てきたのかにもよるので、疑わしい人をきちんと検査して、カウントされているかにもよる。本当に疑わしい人が検査されていなければ、見逃す恐れがあるわけだから。愛知県の方々が一番よくわかっているので、そこでの評価が最も重要だと思う」(谷口医師)
 

三重・岐阜の感染者数の推移(12日まで)

三重県・岐阜県も解除の方向
 愛知県以外でも、三重県、そして、特定警戒都道府県である岐阜県も、解除される方向で検討されています。

 岐阜県と三重県の感染者の推移を見ると、新たな感染者が出ていない日が続いているのがわかります。
 岐阜県は10日連続、三重県も18日連続で新たな感染者はいません。

 三重県、岐阜県について、谷口医師はどう見ていますか?

「明らかに患者の数が減少しているし、少なくとも疑い例をきちっと検査した上でのデータであれば、県内での感染はほぼ抑え込まれていると考えていいと思う。徐々に生活を元に戻していくことを考える段階だと思う」(谷口医師)
 
宣言解除後、県外への移動は?
Q.東海3県の宣言が一斉に解除された場合、県外への移動はしてもいいのでしょうか?

「県でも地域差はあると思うが、どういったところでどのくらいの『目に見えない感染伝播』、つまり、ウイルスを持っていても無症状の人がいるかによる。これの評価が最も重要。『目に見えない感染伝播網』がほとんどないというのであれば、県を行き来しても問題ないと思う」(谷口医師)

Q.特定警戒が続く地域については…

「特定警戒が続く地域で、感染源が不明な患者がまだまだいるというのは、地域に目に見えない感染者の人がいるということ。そういったところの行き来によって、新しい患者が入ってきて、そこで広がってしまうというリスクがある」

(5月13日 15:40~放送 メ~テレ『アップ!』より)
 

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