動物園再開でレッサーパンダがお出迎えも 県独自の施設再開基準について専門家に聞いた

2020年5月12日 13:04
 東海3県の公共施設などで再開の動きが広がっています。愛知県豊橋市は、市内の子どもたちに限って動物園を無料開放しました。また、三重県では図書館の利用がはじまりました。

大人気のレッサーパンダ

 4月14日から休園していた豊橋市総合動植物公園「のんほいパーク」。
 

天気もよく開園と共に家族連れなどが訪れた

豊橋市内に住む子どもらが対象
 12日、午前9時の開園とともに、多くの家族連れらが訪れました。

 対象は市内に住む未就学児と小学生などです。

 1カ月ぶりにお客さんを見たレッサーパンダは、恐る恐る顔をのぞかせます。
 

開放されたのは屋外の施設のみ

屋外の施設に限り無料で開放 感染予防の対策も
「のんほいパーク」は、愛知県が休業要請している対象施設に該当しますが、屋外にある動物園エリアだけを「公園」として無料で開放することに。

 公園であれば、感染リスクが少ないため、休業要請の対象にはならないのです。

 感染予防対策として、屋内施設や遊園地は休止し、順路を一方通行にして密集を避けます。

 また、入園者が3000人を超えた場合は入園を制限します。
 

運動場で過ごすゾウも人気

 訪れた子ども連れからは…。

「動物が久しぶりに見られてかわいかった」
「子どもたちはずっと家の中にいるので、すごくありがたいなと思います」

 無料開放は火曜から金曜の平日のみで、当面の間行われます。
 

緑のなか赤いロープウェーが進む

ロープウェーは窓を開けて換気 消毒も
 一方こちらは、若葉のつややかな緑色が見頃の御在所ロープウエイ。

 11日から、三重県内に住んでいる人に限定して営業を再開しました。

 感染症対策として、ロープウェーの窓を開けて換気を行い、座席を定期的に消毒するということです。

 当面の間は営業時間を午前9時から午後4時までとして、レストランや売店も営業するということです。
 

図書館内ではさまざまな工夫が

再開した図書館 長時間の利用に対策も
 津市にある三重県立図書館は貸出などの一部のサービスを再開しました。
 約3週間ぶりの再開です。

 県内に住んでいる人の利用に限定していて、入口で貸出カードを読み取ったり、住所を記入してもらうなどしています。

 感染拡大防止のため、長時間の利用とならない工夫も。

「長時間の利用が予想される新聞・雑誌のコーナーでは、棚にすべてしまわれ、イスは利用できないようになっています」(記者)

 飛沫防止のシートや定期的な換気のほか、順番待ちの際は距離を開ける対策を行っています。
 

順番待ちの時は間隔を開けるよう案内されている

本が“自粛疲れ”の癒しに 利用者の声
「図書館が開くのを待っていました。助かりました」
「折り紙の絵本を借りました。自分が手が離せない時に、子どもが自分で読める。頻繁に本も買えないので、無料で借りられるのはありがたいですね」

 読書で「自粛疲れ」の気分転換をする人らが訪れました。

「入り口で説明すると“本は借りられるんだよね”と待ちわびていた方が多いので、再開できたことには本当にほっとしています」(三重県立図書館 高橋浩也 副館長)

 県立図書館の一部開館は“当面の間”となっています。

 また、三重県総合博物館や県立美術館、斎宮歴史博物館も12日から開館しています。
 

東海3県の感染者数(11日時点)

感染者数と病床の数をみる 東海3県
 東海3県のコロナウイルスの感染状況を見ていきます。

 まず、愛知県では11日、名古屋市の60代の保育園の女性職員の感染が確認されました。

 愛知県は、新型コロナウイルスの患者を受け入れる病床数が500床あります。
 11日時点で入院している人の数は、86人です。

 岐阜県は、11日、新たな新型コロナウイルスの感染者はおらず、9日連続で、新たな感染者は確認されていません。  

 岐阜県は、受け入れ病床数が458床あり、11日時点で、入院している人の数は20人です。
   
 三重県も、17日連続で新たな新型コロナウイルスの感染者はいませんでした。

 受け入れ病床数は171床で、11日時点で、入院している人の数は10人です。
 

岐阜大学 村上啓雄 名誉教授

 感染症に詳しい岐阜大学の村上啓雄 名誉教授に、11日時点の状況について聞きました。

「やはり各県、感染者がほとんどゼロに近い状況、これは皆さんが自粛をしっかりしながら、一人ひとりの感染対策も十分行き届いている結果だとみていいと思います」(岐阜大学 村上啓雄 名誉教授)
 

愛知県が定めた基準と達成状況(11日時点)

休業要請などについての判断基準 達成状況は?
 11日、愛知県の大村知事が発表した休業要請などについての判断基準を改めて確認します。

 愛知県は、3つの項目、過去7日間の平均の新規感染者の数、過去7日間のPCR検査の陽性率、過去7日間の平均の入院患者数を2つの警戒レベルで示しています。

 愛知県は、この3項目いずれも「注意」の基準を下回っています。

 県は、この基準を「直近7日間」継続で判断するとしていますが、11日時点では、すべての項目でこの判断基準を満たしています。
 

岐阜県が定めた基準と達成状況(11日時点)

愛知とは異なる基準 岐阜県の状況
 岐阜県も独自で判断基準を定めています。

1)新規の感染者が週7人未満
2)PCR検査の陽性率が、週の平均で7%未満
3)感染経路不明者が週5人未満
4)入院患者が60人未満
5)重篤患者が3人未満

 これらの項目に対して、11日時点ですべて基準を下回っています。

 また、岐阜県はこの基準を「2週間程度」連続で達成すれば、近隣地域の状況などを勘案して判断としています。

 入院患者の数については、11日連続と「2週間」にはまだ到達していませんが、

 残りの4項目は、14日以上継続して基準を下回っています。
 
県独自の基準 どう受け止めればいいのか
「我々医療者だけではなく、住民の皆さんがこの数字を見て、自分たちがまだ自粛を続けなければいけないのか、それとも出口が見えて少しずつ緩和の方向に向かえるのか、拠り所になると思います。なので、メディアにはこのような表を毎日報道して、周知徹底に協力してもらいたいと思います」

Q.基準が発表されることのメリットは
「すべての丸がずっと続くというのが理想で、望んでいるところですが、やはりどこかで第2波というものが心配されなくはない。そのため、どの数字になれば皆さんが“もう1回気をつけなきゃ”と、ただ単に“またか”と発表を受け止めるよりは、こうした数字を見て“自分たちの状況はこうだから、皆で頑張ろう”ということがわかるのがメリットだと思います」(村上 名誉教授)


(5月12日15:40~放送「アップ!」より)
 

これまでに入っているニュース

もっと見る