名古屋テレビ 放送番組審議会だより

このページは「放送法」および「放送法施行規則」に基づき名古屋テレビ放送の放送番組審議会の議事の概要をお知らせするページです。
名古屋テレビ放送の放送番組審議会委員は8名で、会議は毎月1回、年間10回(8月と12月は休会)開催されます。放送番組の内容をはじめ、放送に関する全般的な問題についてご意見を伺い、番組制作の参考にさせていただいております。
名古屋テレビ放送では、放送番組審議会でのご意見を、毎月第1日曜日の午前5時00分から放送する「メ~テレオンブズ」の中でもご紹介しています。どうぞご覧ください。

<2018年6月分>

第595回 名古屋テレビ放送番組審議会

開催日
平成30年6月12日(火) 15:30~17:00
参加者
(敬称略)
  • 委員長:安村仁志
  • 副委員長:小川明子
  • 委員:丹羽慎治、田中彩子、大竹敏之、裵 貞嬉、五藤義徳
参加者(リポート)
(敬称略)
  • 委員:中 裕史

議事の概要

(1)業務報告

  • 社長挨拶
  • 番組種別の原則について
  • ギャラクシー賞など各賞受賞報告

(2)審議テーマ

  • メ~テレドキュメント『コイバカ~愛知から世界へ~』
  • その他

委員の主な意見です。

  • この番組は、まず着眼点がすごく面白いと思った。ニシキゴイのブリーダーという職業があることや、超高額で取引されるコイが存在し、海外でブームが起こっていることなど、知らないことばかりだったので、その部分は非常に興味をそそられた。
  • 全般的にすごく面白い番組だった。こういう世界のことは全く知らなかったので、自分の知らないことをいろいろと教えてくれて、知ることができるという点で、この番組は満足度が高く、評価できる。
  • 仕事にのめり込むということが少ない時代になったなか、ブリーダーである養魚園の社長と専務は、楽しくいきいきとひとつのことにのめり込んでいる。その姿を見ると、ある種の爽快感も感じられ、非常に良かった。
  • 番組冒頭で、いきなりセリの場面から始まったのは、つかみとして非常に良かったのではないか。そこで叫ばれている金額のレベル感が、想定とはまったく違っていて驚いた。
  • ベルギーのロケでは、ベルギーのセレブの生活の一端を垣間見ることができ、単純に驚いた。番組の構成としても良かったと思う。
  • 一般の視聴者が知らないことや、「へぇー」と思うことが多い分、番組の構成がいくつかの要素に引っ張られ過ぎてしまい、あちこちへ行ってしまったのではないか。もっと削るべきところを削って、シンプルに伝えることに注力すべきだったのではないか。
  • 番組として、いろいろな面での情報不足が気になった。見ていて分かりにくいところ、もっと知りたくなってしまうところがいくつかあった。
  • 取材した養魚園が高級ニシキゴイのブリーディング事業を始めた経緯や、養魚園とコイのオーナーの関係、また品評会での評価基準など、説明不足な点が多く、疑問が多くて良く分からない印象だ。
  • 「地元応援」というメ~テレの姿勢は十分に感じ取ることができた。また、番組を分かりやすく見せよう、美しく見せよう、親しみやすく見せようという意図は理解できるが、惜しいことに、その意図や意気込みがやや空回りしてしまっているような印象を受けた。
  • 番組を見て、概して分かりにくい世界をのぞき込んでしまったような気分になってしまい、最終的に「この番組は何を視聴者に伝えたかったのか?」が分からなくなってしまった。
  • 『コイバカ』というタイトルは言葉の響きが良くない。自称ならばともかく、他者がそのように呼ぶのはどうだろうかと思う。このタイトルはどのような経緯で付けたのか。
  • 個人でニシキゴイを飼っている日本の愛好家もいるなかで、あれだけ究極のお金をかけた磨きは、大金持ちにしかできないことだ。「お金が無きゃ楽しめない」ということに対する批判のようなものが少しでもあれば、番組に対する親しみやすさも感じられたのではないか。
  • 番組の最後では「究極の美を求めて、コイバカ二人は今日も愛知でコイを磨き続ける」と締めてある。ここに視聴者へのメッセージが集約されていると思うが、振り返って番組を見た時に、本当にそのような構成になっていたか?が、一番大きな問題だ。

局側は

  • この番組を制作しようと思ったのは、地元愛知県小牧市に大変高額なニシキゴイを育てている養魚園があり、またその額も数百万円から数千万円に及ぶということを聞き、興味を持ったのがスタートだ。
  • 最初は夕方のニュース情報番組『UP!』で、約15分の企画ニュースとして2回ほど放送した。これに対し視聴者からの反応も良かったため、追加取材を重ねて番組化したものだ。
  • 養魚園がなぜ高級ニシキゴイの飼育を手掛けるようになったか、また専務がどのようにブリーディングの腕を磨いてきたのかなど、過去の素材が足りず、その経緯がうまく描けなかった。
  • タイトルは、登場する養魚園の専務が、実際に若手社員からそう呼ばれていたため付けた。本人には説明し了解は得ている。

などと答えました。

(3)次回開催予定

開催日時:2018年7月10日(火)午後4時~