名古屋テレビ 放送番組審議会だより

このページは「放送法」および「放送法施行規則」に基づき名古屋テレビ放送の放送番組審議会の議事の概要をお知らせするページです。
名古屋テレビ放送の放送番組審議会委員は8名で、会議は毎月1回、年間10回(8月と12月は休会)開催されます。放送番組の内容をはじめ、放送に関する全般的な問題についてご意見を伺い、番組制作の参考にさせていただいております。
名古屋テレビ放送では、放送番組審議会でのご意見を、毎月第1日曜日の午前5時35分から放送する「メ~テレオンブズ」の中でもご紹介しています。どうぞご覧ください。

<2013年2月分>

第541回 名古屋テレビ放送番組審議会

開催日
平成25年2月13日(水) 15:30~17:00
委員
  • 委員長:松浦好治
  • 副委員長:関口敦仁
  • 委員:大野智彦・柘植康英・池田桂子・諏訪哲史・岡本直之・佐藤久美

議事の概要

(1)業務報告

  • 社長挨拶(荒木社長)

(2)審議テーマ

  • メ~テレ50周年特別ドラマ『ゆりちかへ ママからの伝言』
  • その他
会議の風景

委員の主な意見です。

  • 全国放送のドラマ作りに挑戦したのは素晴らしい取り組み。俳優陣もさすがの演技で、生きることの尊さ、母親の子どもへの強い想いを感じて、涙が止まらなかった。
  • 死に向き合う命の大切さをどう考えるか、という非常に重いテーマをからっと明るく、品良くまとめられた佳作。シナリオも良くできていた。
  • 比較的ゆっくりとしたテンポで、親子という伝統的な価値感を描き、昔の懐かしいドラマを感じさせる良いドラマだった。母親役の十朱幸代の演技が、全体的な安定感をもたらしていた。
  • 主役を演じた常盤貴子はぴったりで、彼女以外にこの役は出来なかったのではないか。主題歌が良く、心に響いた。たまにはこういうドラマがあってもよいのではないか。
  • これを見たすべての年代、特に子どもを持つ視聴者が、家族や親子関係について改めて考え直すいい機会になったのではないか。
  • 命を失うリスクの高さを映像でもう少し見せるとか、リアリティがもう少しあっても良かった。女優の立ち姿の良さや、あまりにもやつれていない主人公というのもリアリティを失わせていた。また主人公があまりにも品が良すぎて、セットや衣装とマッチせず、実像が想像しにくかった。
  • 途中、子どもへのメッセージが流れたが、他のシーンに使うとか、映像とメッセージが重ならないほうが良かった。
  • 母と子の関係が出すぎていて、男性が浮いており、家族関係が描ききれていなかった。
  • 重くなりがちなテーマを軽く仕上げた秀作だが、反面、ある程度問題を絞って見たいという視聴者には物足りなさがあったのではないか。
  • 全体的に画面が明るかったが、逆に陰影が少なく、平板に感じた。
  • ドラマの最後に、実際の人が映されたのは、効果があるのかどうか気になった。
  • 監督の演出、脚本、出演者すべてにわたって出来の良い作りで、無難な作品だったが、大笑いもなく、号泣もなく、ハートウォーミングなだけのドラマだと感じた。
  • この種のドラマには既視感がある。こういうものに食傷している視聴者もいるのではないか。
  • 過去の、ストーリの中で人が亡くなるというというドラマ群の中で、この作品が突出しているわけではない。メ~テレの過去の周年ドラマには衝撃性、個性があった。50周年で多額な費用をかけるのであれば、ドラマのジャンルに革命を起こすようなスパイスが欲しかった。
  • メ~テレらしさ、地元らしさがあってもよかった。

局側は

  • 今までも周年にはネットドラマを制作しており、過去の作品に負けない原作を探した。3・11以降の“絆”ということが話題となる中、母から子どもへ何が伝えられるかというねらいでこのドラマを企画した。
  • いわゆる難病ものにしたくはなかった。闘病生活をありのままに描くと重いドラマになる。それを避け、子どもに想いを伝えようというテーマを強く押し出すために、主人公の姿をあえて明るく描いた。
  • 全国で多くの視聴者に見ていただき、好意的な感想が数多く寄せられたが、同時間帯に他局でもドラマがいくつか放送されたこともあり、特に男性に敬遠された。それが視聴率に影響したようだ。

などと答えました。

(3)次回開催予定

次回の放送番組審議会は平成25年3月13日(水) 午後3時30分~
審議テーマ…12月24日(月・祝)午前10時51分~11時45分放送 メ~テレ50周年特別番組『銀球のメッセージ~ピンポン外交と名古屋~』