2018年5月19日(土) 27:50~28:40
 
コイバカ ~愛知から世界へ~
 

愛知県小牧市で、“泳ぐ宝石”ニシキゴイを育てて販売する成田養魚園。従業員7人の小さな会社だが、大きな特徴がある。それは、コイを“磨く”ことだ。広島や新潟などの産地から稚魚を仕入れ、美しく育てるのだ。
これを支えるのが2人の“コイバカ”。1人が、社長の成田隆輝さん。その右腕が専務の山本一樹さんだ。成田さんは主に仕入れと営業を担当。“磨く”のは山本さんだ。そんなコイの美しさを競うのが、品評会。ニシキゴイは日本で誕生したため、品評会もハイレベル。国内で優勝することが、事実上の世界一を意味する。

成田養魚園は、こうした品評会で上位入賞の常連だ。このため世界中の愛好家が成田さんの力を求めて日本までやってくる。客は中国や東南アジア、ベルギーなど。その多くが“富裕層”だ。1匹約2千万円のコイのオーナーもいる。彼らが求めるのは世界一の称号。成田さんにコイを預け、日本の品評会で優勝を狙い続ける。しかし勝つのは簡単ではない。コイの“磨き”は地道な作業の連続。水質に気を配り、エサの配合に工夫を凝らす。このような作業を何年も続け、さらに美しくなるのだ。取材で訪ねたベルギーの愛好家も、自宅で数十匹を飼う。家には浄化槽、健康管理はコイ専門の医師“コイドクター”だ。

こうした富裕層を狙ったビジネスを展開することで、成田さんが父親から引き継いだ会社の売り上げは大幅増。V字回復を果たした。その一方で、成田さんは、日本人にもっとコイを飼う楽しみを知ってほしいと話す。山本さんは、世界約30カ国で愛されているニシキゴイをさらに多くの人に愛される存在にしたい、と夢を語る。