2011年5月30日(月) 午前10:51~放送
 
「歌は海峡を越えて
~日本と朝鮮半島 大衆歌の証言~」

 
 
朝鮮徴兵制記念のSPレコード「血書志願」
 

今から85年前、日本統治下の朝鮮半島で無声映画「アリラン」が公開された。 日本の支配に抵抗する民衆の姿を描いた映画で、その主題歌「アリラン」は日本への抵抗と朝鮮民衆の「恨」を象徴する歌として瞬く間に民衆の間に広まった。
今から70年ほど前、自分の意志にかかわらず、日本の統治をたたえる歌を歌った朝鮮の歌手や曲を作った作詞・作曲家がいた。 当時、一世を風靡していた彼らは、亡くなった今になって「親日派だった」として糾弾されている。
今から35年前、日本で初めて韓国人として本名で歌手デビューした人がいる。イ・ソンエさん。彼女の歌う「カスマプゲ」は日本に最初の「韓流」をもたらした。ハングル講座がテレビで始まったのも彼女の影響といわれている。
そして今。韓国の音楽、K-POPの嵐が日本歌謡界に吹きまくっている。人気グループの動向がテレビや新聞で逐一報じられる。そうかと思えば、韓国でも日本のアイドルが人気、来韓時にはソウルの金浦空港に大勢のファンが押しかける。

日本が朝鮮半島を併合したときから100年余りの時が流れた。様々な関係を経て、今日本と韓国の間には怒涛のような人と情報の行き来がある。人々=文化の交流が二つの国の関係と、そこに住む人たちにどんな影響を与えてきたのか。
番組では、文化の中で大衆歌謡が果たしてきた役割に注目し、名古屋で韓国歌謡史をまとめた在日2世、朴燦鎬さん(68)の活動や、日韓で人気のPOPミュージックを通して、日本と朝鮮半島の歴史とこれからを展望する。

 
 
洪蘭坡の歌碑「故郷の春」と
朴燦鎬さん
KAT-TUNファンの
韓国人女性たち
 
スタッフのつぶやき