2006年10月25日(水) 25時43分~26時38分放送
 
異国・名古屋に生きる
フィリピン人移住者 共生への奮戦記
 
スタッフのつぶやき
 
ディレクター  岩本真紀

 子供の父親が逃げ出しても「旦那は逃げちゃった。でもこの子の顔を見れば生きていける。人生まだまだこれから」と笑い飛ばす。水商売しか出来ないフィリピン人とさげすむ日本人には「フィリピン人は介護の仕事だって何だって出来る!」と立ち向かう。夏祭りにはフィリピン流盆踊りを披露する。逆境に負けない明るさ。根性。逞しさ。そして家族を思う心の深さ。この1年そんな彼女たちのバイタリティに圧倒され続けた。
 日本で生きていくと決めたフィリピンの女性たちは、自分たちも、そして周りの日本社会も変えていこうと奔走する。自分の故郷を誇りに思いながら異国で生きていくために、そして日本で生まれたJFC(ジャパニーズ・フィリピーノ・チルドレン)が両国の架け橋となる幸せな人生を送るために。圧巻はフィリピンの400年に渡る植民地の歴史から、現在の日本との関係までを、音楽と踊りを交えた演劇に仕上げたところ。まるっきり素人の在日フィリピン人たちがすばらしい舞台を繰り広げたのだ。「だって皆、元エンターテイナーだもん。歌も踊りも上手いわよ!」…そりゃそうだ。
 これからフィリピン人だけでなく様々な国から来た移住外国人が増えていくだろう。異なった文化を持つ人々たちからたくさんの刺激を受け、それを咀嚼して自分に取り込んでいく。より楽しく豊かな地域社会への道が見えてくる。
 
 
放送内容について