2004年4月26日 25時18分放送
 
置き去りにされたもの ~ 検証・RDF爆発事故~
 
 
遺族の元を訪れたRDFプラント製造業者
 
「人災なんだよ」
三重県多度町の「三重県ゴミ固形燃料発電所」で起きた爆発事故の遺族は、今もこう話している。この事故は、2003年8月に起き消防士2人が死亡した。
RDF=ゴミ固形燃料とはゴミを燃料に変えるという夢の技術だったはずだ。その夢の技術が、なぜこんな悲劇を招いてしまったのか?
名古屋テレビでは、三重支局(当時)を中心に、この点をテーマに事故後も取材を続けた。その結果、冒頭の遺族の言葉どおり、事故をもたらしたものは、安全性を置き去りにし効率を優先させた三重県の姿勢ではないか、との確証に近づいた。
 
「本格派のドキュメンタリー」
番組では、海外取材を含めた、豊富な実証データを積み上げ、事故の原因やその責任に迫る。その一方で、事故発生から半年以上にわたり、死亡した消防士の父親・川島浩さんに寄り添い、悲しみ、怒り、そして新しい出発など、その真情の変化をきめ細かく描いていく。見ごたえある本格派の報道ドキュメンタリーとして、さまざまなものを感じ取っていただけるのではないかと思う。
 
 
爆発・炎上したRDF貯蔵タンク 爆発前 消火作業を行う消防隊員
 
 
取材 柴田正登志   構成 平岩 潤   制作統括 浅井賢二
撮影 水野 孝   音声 春日井徹   編集 兼清 修
 
 
 
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