2012年06月01日[金]
「生でみる」
5月21日の朝、見ましたか?金環日食。
いつもより少しだけ早起きして、薄曇りの空模様を恨めしく思いながらも、祈りを込めて、東の空を見つめていました。その甲斐もあってか、完全な金環を結ぶ時間には、雲が切れ、美しい天体の神秘を拝むことができ、心底自然の美しさに魅了されました。
メ~テレでも、「ドデスカ!」ではその歴史的瞬間をとらえるべく、視聴者の皆さんにより実体験に近く、いろいろな見方など工夫を凝らして、中継をしていました。
しかしながら、気がつくとテレビよりも生でその瞬間を見たいと家の外まで出ていました。自らの生業を否定するつもりはありませんが、テレビで見るのとは全く違い、朝の空気の中、風がそよぎ、街中がざわめく感じなど、この場所、この瞬間でしか感じられない感覚でした。
そのとき考えたのは、この感覚は、スポーツに通じるものがあるのではと…
私たちスポーツ部は、アスリートたちの強く、激しく、美しくプレーする姿を、スタジアムの熱狂や歓喜とともにお伝えするのが、最大の使命だと思って、日々取材や番組制作に取り組んでいます。視聴者の皆さんが、アスリートやチームのどのようなプレーや瞬間を見たいのか、そのプレーをどのように見せるのか、そのプレーに至る日々の努力の過程をどのようにお伝えするかなど、スタッフがアスリートたちとのコミュニケーションや番組制作の経験の中から、工夫を重ね、技術の限りを駆使して。
でもスタジアムでの臨場感には、残念ながら及びません。
最近、スポーツ関係者との話題の多くは、観客が減り続けている現状を嘆き、その対策に苦慮する声です。
それに対する私たちの答えは、強く、激しく、美しいストリートたちをその目で見るためにスタジアムに足を運んでみようと視聴者の皆さんが、思っていただくようにスポーツ報道や番組制作に取り組んでいくしかありません。
そして生のスポーツの現場に足を運んでいただき、地元にあるドラゴンズ、グランパス、FC岐阜、オーシャンズなどやフィギュア選手の生の姿に、魅力に、一瞬の煌きに触れて、感じて欲しいと思います。そうした応援や視線がアスリートたちの力になりますから。
最後に番組宣伝になりますが、今週末6月3日からいよいよ、サッカー・ブラジルW杯アジア最終予選が始まります。
会場に足を運べない方のため、テレビ朝日系列では臨場感あふれる映像で地上波完全生放送をします。ここはテレビで楽しんでいただければと思います。
P.S.ラグビー狂の一言として…
サッカーW杯もいいです。…が、2019年にラグビーW杯が日本で開催されるのは、皆さんご存知ですか?
そこに向けたラグビー日本代表の強化の場でもある「パシフィックネーションズカップ2012」が、来週6月5日(火)に名古屋・瑞穂ラグビー場で開催されます。太平洋を囲む、日本×フィジー、トンガ×サモアの4カ国が、初夏の夕方、熱く、激しく闘います。ぜひご観戦を。
スポーツ部長:K
2011年09月28日[水]
「週末ごと」
職責柄、他のスタッフのように、現場で選手に直接取材することはほとんどありませんが、プロ球団フロントや協会役員の方々のお話を聞く機会は多くあります。小生と同様に現場とは少し距離を置いているものの、選手の活躍の場としての大会や競技環境の整備などに多くの情熱と労力を注ぎ込まれています。
例年、プロ野球ならすでにリーグ優勝も決まり、クライマックスシリーズや日本シリーズの話題で盛り上がる時期ですが、今年は東日本大震災の影響により、およそ一ヶ月後ろにずれたため、これからが佳境を迎え、その衆目を集めるに違いありません。ほぼ通年、世界を舞台での活躍する選手や代表チームをはじめ、長丁場のJリーグで注目を集めているサッカーは別としても、秋からシーズンがスタートするスポーツ、例えばバスケットボールやラグビーなど、の関係者ははっきり口には出されませんが、気が気でないようです。特に、このエリアには企業が支援するバスケットボール、ラグビー、ハンドボールなどの強豪チームは数多あるものの、なかなかニュースなどの俎上に上がらないのが現実。
小生宛てにシーズン初頭の記者会見や取材依頼などの案内を頻繁にいただきますが、放送時間が限られているテレビゆえに心苦しくもお断りすることも度々…
案内の内容をみれば、この地区では毎週末、なんらかの競技でトップカテゴリーの大会が開催されています。なんとか少しでも関係者の方々の熱意に報いるべく、ネタとなるきっかけを掴んで、スタジアムやアリーナの熱気を伝えようと、無力ながらも小生は、週末ごとせっせといろんな競技会場にこれからも足を運んでいきます。
スポーツの熱さや情報の発信源は、選手・チームが戦い、ファンが集うスタジアムであり、アリーナに違いありませんから。
追記、一(いち)ラグビーファンの思い…
小生はイラストのとおり、幼いころから大学までラグビーにどっぷりと浸かり、50歳を前に、未だに年に数回ゲームを楽しむラグビーマッドです。
残念ながら、今回のラグビーワールドカップで日本代表は予選プール最下位で終わりました、日本国内を興奮させることもなく、注目も集めることもなく。関わってきたものとしては、悔しいが、誤解を恐れずに言えば、期待外れではあったが、予想通りの結果で。
しかしながら、待ったなしで、8年後の2019年には日本でラグビーのワールドカップ開催は決まっています。これからは、期待と予想がひとつに、より一層の結果に求められます。ラグビーファンの皆さん、まずは地元チームを盛り上げ、選手・チームを後押しする力になりましょう、日本代表の強化につながるように。
スポーツ部長:K
2010年09月21日[火]
「偶然の再会」
最近、担当競技であるラグビーの取材に足を運ぶ日が多くなりました。
9月4日にラグビートップリーグが開幕し、密かな熱気を帯びています。
今年こそ悲願のトップリーグ制覇を狙うトヨタ自動車ヴェルブリッツが
絶好調!ここまで3試合を終え、負けなしの3連勝中なんです。
朽木新監督、中山主将のもと、「考動~心をひとつに、力をひとつに~」を
合言葉に必死に戦っている姿は、今までのトヨタには感じなかった「力強さ」があり、何だかこっちまで勇気をもらっているような気分になります。
皆さんも是非会場に一度、足を運んでみてください。
その会場で先日、「(取材に)来てますね~ご無沙汰してます!」と
筆者に挨拶して下さった方がいました。
ショートトラック元日本代表の寺尾悟さんです。
筆者は今年3月の引退レースで取材をして以来、
およそ半年ぶりに偶然の再会となりました。
競技生活から次の人生を歩んでいる寺尾さんは元々トヨタ自動車の社員。
かつては「トヨタの顔」と言われていた寺尾さんが
今度は仕事として豊田スタジアムにいる姿を見て、
不思議な気分になったのは筆者だけか・・・???
「いや~今日は大変で。都市対抗野球は東京でやっているし、
僕は午前中にソフトボールに行ってさ、午後からラグビーに来てね。ああ忙しい」
寺尾さんの職場はスポーツイベントに関わる業務がメインだそうで、
観客集めや来賓の対応、またトヨタの各部活動の応援など
週末にもなるとたくさんの仕事があるそうなんです。
我々の仕事とほとんど一緒なんですね。
それにしても現役の時から変わらない爽やかな笑顔が印象的でした。
引退すれば少しは体型が変わるものなのに、全く変化なし!!
これにも驚きました。
寺尾さんはこうして仕事をしながらも、
ショートトラックとのパイプはしっかりと築いています。
ナショナルチームのコーチとして後輩たちの指導も行っていて
翌日(5日)からはコーチになって初めての北海道合宿に行ってきます!
と言っていました。まさにハード…。
ラグビー取材の傍らで、筆者にとって嬉しい再会。
貴重な一時を過ごすことができました。
ディレクター:Y
2010年09月09日[木]
「まだまだ暑い、これから熱い!」
“暑かった夏も過ぎ…”と書きたいところ、まだまだ酷暑が続きそうな今日この頃。
そんな暑さも忘れさせてくれるように、ここ名古屋のスポーツシーンでは“熱い”戦いが繰り広げられています。
ご存知の通り、プロ野球ペナントレースは大詰めを迎えて、中日ドラゴンズは、鎬を削る首位争いの真っ只中。名古屋グランパスもJ1リーグ後半戦の現在、首位を走っています。
こうしたプロスポーツの優勝の行方や、戦いの中の裏話やこぼれ話は、いつも密着取材しているスタッフが、今後この“スタッフの一言”で紹介していきますので、乞うご期待。
一方で、この9月からいろいろなスポーツのリーグ戦などが開幕します。わがスポーツ部にも各競技団体やチームから開幕のご案内をいただいています。
その中でも、この愛知から全国優勝を目指し、また目指せるだけのアスリートとコーチ陣、組織力を有したチームも少なくありません。
「バスケットボール」「ハンドボール」「ラグビーフットボール」など…
知られているようで、案外ご存じない方も多いかと思いますので、この愛知県に本拠地を置き、上に記した各競技のトップリーグに所属するチームをざっと紹介すると…
バスケットでは、男子には「アイシンシーホース」「三菱電機ダイヤモンドドルフィンズ」、女子には、「トヨタ自動車アンテロープス」「デンソーアイリス」「アイシンAWウイングス」。ハンドでは、男子の「大同特殊鋼フェニックス」「トヨタ車体ブレイブキングス」「豊田合成フルーファルコン」、女子の「HC名古屋」。ラグビーでは、「トヨタ自動車ヴェルブリッツ」「豊田自動織機シャトルズ」があります。
ということは、このエリアではそれだけ多くの“熱い”日本のトップレベルのゲームを観戦することができるんです。上に紹介したチームの多くは企業を基盤としていますが、わが地元の代表として、応援しようではないですか!
一スポーツファンの域を出ない小生は、こうして皆さんにアリーナやスタジアムに足を運び、応援のお願いやご案内をするだけですが、ぜひともよろしくお願いします。
しかしながら、先週末に開幕したラグビートップリーグの9月4日(土)の地元開幕戦。
開始時のグランドレベルの気温が34.8度。俳諧では冬の季語でもある「ラグビー」をする環境じゃありません。そんな酷暑の中、熱い戦いを繰り広げ、初戦を勝ち取った「豊田自動織機シャトルズ」「トヨタ自動車ヴェルブリッツ」の皆さん、そして応援されている皆さん、おめでとうございました。
スポーツ部長:K
2008年12月09日[火]
今でも忘れられないあのシーン
皆さんはスポーツを生で観戦したりテレビ観戦していて体に電気が走ったような、そんな感動を味わった事はありますか?心に残る名シーンはありますか?自分が好きなスポーツや実際にプレー経験があるスポーツなどでは感情移入しやすいと個人的には思っています。
私は学生時代ラグビーをやっていました。そんな事から、冬のシーズンに入るとCS放送でラグビーの試合をよく見ます。実際にプレーし、よく観戦もする。必然的に感動のシーンを目のあたりにするのは当たり前かもしれませんが、私がお勧めするここ数年で最も感動した名シーンはというと…2007年ラグビーワールドカップフランス大会でジャパンが魅せた衝撃的なトライシーンです。
それは昨年9月の事でした。私は勤務を終え、会社に一人残って真夜中にジャパンの試合を見ていたのですが、ジャパンは予選でオーストラリアに大敗し第二戦のフィジー戦では最後の最後までわずか4点差に涙を飲み、予選敗退が濃厚…。そんな中、第三戦でそれは起こりました。対ウエールズ戦の前半19分。自陣インゴール手前の相手ラックからジャパンがすばやくボールを奪い、一人、二人、三人と次々にパスがつながり最後は地元・トヨタ自動車ヴェルブリッツの遠藤幸佑選手がインゴール右隅へトライ!!距離にしておよそ90メートル!!き、きゅ、90メートルですよ!!みなさん!!その試合も敗れたものの、ジャパンの選手たちがパスをつないでいくあのシーンはあまりに美しく、あまりに衝撃的でワールドクラスのプレーに私は一人きりの部屋で思わず号泣してしまいました。その後この伝説のトライは大会の中で「最も美しいプレー」と賞賛されたそうです。
そんな最後にトライを決めた、トヨタ自動車ヴェルブリッツの遠藤幸佑選手。今年から本格的にラグビー取材をするようになった私が、企画として取り上げたかった選手の一人です。詳しい内容は12月20日OAのスポケン!で放送しますが、彼にこの時の話を聞くと「気持ちよかったです。大勢のお客さんがいて、あんなトライがとれて…しかもウエールズのホームですよ!!完全アウェーですよ!!自分で思いますけどビックリするくらい気持ちよかったなあ…」やはり実際にプレーしていた本人がその時の記憶を辿っている顔は本当に嬉しそうで、よほど楽しかったんだなとすぐに感じました。やっぱすごい!!
私がお勧めするこの「伝説のトライ」を皆さんも是非一度見て下さい。近年めっきり競技人口が減少し、人気も低迷しているピッチ上の格闘技「ラグビー」。でもでも!!絶対に感動すると思います!!
「皆さんは心に残る名シーンがありますか?」
ディレクター:Y