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2012年6月

2012年06月27日[水]

「本当の強さ」

いよいよロンドン五輪開幕まで1ヶ月を切りました。選手達は来るべき勝負の時に備え、最後の調整を行なっていることだと思います。
メ~テレもこの地方の五輪代表選手を取材していますが、その中で私は女子レスリングの吉田沙保里選手を取材させていただく機会をもらいました。吉田選手はご存知の通り、アテネ・北京と五輪2連覇中で、さらには世界選手権9連覇中の、誰もが認める世界最強の女王です。このロンドンでは女子選手史上初となる五輪3連覇の偉業に挑戦します。
そんな彼女を支えてきた強さの秘密、それこそが「高速タックル」。一瞬の隙を見逃さず、確実にポイントを奪う、吉田選手の最大の武器です。実はそのタックルが最近決まらなくなっているというのです。世界は吉田選手のタックルの研究を重ねてきていて、特にライバルのカナダの選手は、去年の世界選手権で吉田選手のタックルを何度も封じて、あと一歩のところまで追い詰めたのです。
課題を見つけた吉田選手はロンドンに向けて新たな取組みを始めました。それこそ、武器である「タックル」の進化。これまでの、相手と触れ合わずにある程度の間合いから飛び込むタックルから、守備に徹する相手に合わせて、組んだ状態や近い距離から繰り出すタックルへ、そのスタイルを変化させているのです。さすがは長年世界女王に君臨している吉田選手、世界のライバルのさらに一歩先を進もうとしているのです。簡単には女王の座を譲らない、強さを追い求める彼女なりのプライドというか自らの武器へのこだわりを感じました。
しかし、彼女の本当の強さを感じたのは、別のところにありました。それは自らの武器や課題を公言しているところです。ここまで世界にマークされているトップ選手であれば、なおのこと自分の手の内をライバルに知られたくないはず。しかし、彼女は個別取材であろうと公開取材であろうと包み隠さず話してくれるのです。確か数年前にテレビの特集を見かけた時にも、その当時の彼女の新しい技を公開していたと記憶しています。そこから世界女王を守り続けているわけですから、相当の自信とそれを支える厳しい過酷な練習があるものだと推察します。技術や才能の凄さは勿論、そうした彼女の「心」「精神力」の強さには改めて感服です。
5月のワールドカップではロシアの若手選手に苦杯をなめさせられた吉田選手。しかし、あくまで本番はロンドンオリンピック。さらに強さを増した姿、そして光り輝く金メダルを我々に見せてもらいたいです。

ディレクター:K

2012年06月19日[火]

後輩想いの、とある先輩の話

「いつもこの場所に立って、バスから降りてくる子供たちの表情を見て、
体調や精神状態に不安を抱えてないかをチェックしてるんです。

どこかおかしいな・・・という選手は一発で判りますよ」

先週木曜日、春日井市にある愛工大名電野球部の寮の前。
授業を終え、帰寮した選手達を見つめながら、
こう話すのは、野球部のコーチを務める石黒邦治さん。

15年程前から週1回、練習のサポートに携わるようになり、
技術的な指導は勿論、常に選手達の様子に気を配り、
選手達が悩んでいることに対して、練習後に相談に乗ってきたそうです。

そんな石黒さんがいま最も気にかけているのが
残り1ヵ月を切った夏の大会までの選手たちのメンタル面。

これまでの教え子の中にも、
試合が近づくにつれ、寝不足になったり、
普段やってきた事が、突然出来なくなったりする選手が出るそうで
そんな時こそ、声をかけて緊張を解いてあげるのが「自分の役目」だと言う。

自身も名電野球部OB。

自分達の代では春の県大会で優勝したものの、夏の大会ではまさかの初戦敗退。
だからこそ「後輩たちには、常にベストの状態でいてほしい」
そして、「一度でもノックをした選手は、最後まで面倒を見たい」と話す石黒さん。

白球に様々な想いを乗せて始まる夏の大会。
今年も色んなドラマで私達を熱くさせてくれることだろう。

ディレクター:O

2012年06月12日[火]

「あの頃の選手たちは今」

スポーツ部に異動してきてまもなく3ヶ月を迎える、新米ディレクターです。学生時代はバレーボールをやっておりました。

今回はじめて「一言」を書くことになりました。よろしくお願いいたします!


現在、ドラゴンズ担当をしている筆者。
取材を始めた当初、テレビ中継やスポーツ番組などで見ていた現役選手たちを目の前にして興奮を覚えたのは当然のことですが、もうひとつ感動したのが、現在指導者として活躍している元選手の方々の存在。

今中慎二さん、中村武志さんといったコーチ陣の多くは、プロ選手への憧れがピークだった私の少年時代、現役としてバリバリ活躍していた方々。
グランパスでも同様に、ストイコビッチ監督はもちろん、伊藤裕二さんがGKコーチ。
ほかにも、松波正信さん、森保一さんなど、Jリーグの開幕を彩った名選手たちが指揮をとっているチームは、とても多いです。

現役選手のプレーだけでなく、かつて球場やスタジアムを沸かせた元選手たちの「采配」に注目するスポーツファンの方も多いのではないでしょうか?

あの頃から20年近く経ったいまもなお、かつての名選手たちが指導者としてチームを支えていること、さらにその方々に接する機会があるということに、興奮というか、なんともいえないノスタルジーのようなものを感じながら、取材をしています。


・・・そんな中、その時代現役だった選手の中には、指導者ではなく「選手」として活躍し続けている方もいます!

ことし4月に最年長先発勝利のプロ野球記録を達成した46歳・山本昌選手は、プロ29年目の大ベテラン。

1983年生まれの筆者は、今年で29歳。
つまり、私がプロにあこがれを抱くどうこうの前に、この世に生を受けた直後から、山本昌選手はプロ野球選手としての人生をスタートさせていたということ!!
そう考えると、そんな方がいまでも同じプロという舞台で活躍し、結果を出しているということの偉大さを感じずにはいられません・・・。


先日、その山本昌選手が先発した2軍の試合を取材しに、ナゴヤ球場へ行きました。
(ちなみにそのナゴヤ球場も約20年ぶりということで、そこでもノスタルジーに浸っていました・・・)
結果は3イニングを投げ、打たれたヒットは1本・無失点という好投。

交流戦が終わるころには、1軍復帰が期待される山本昌選手。
大変おこがましいのは承知ですが、私の年齢とともに、そのプロ歴をどんどん更新していってほしいものです!!

ディレクター:K

2012年06月04日[月]

「準備」

少し前の話になるが、プロ野球人の心構えで凄いなあと思った事を今回は書こうと思う。

4月25日、神宮球場でのヤクルト戦。1点ビハインドの7回、
好投を続けるヤクルト石川のスライダーをとらえ、打球はレフトスタンドに消える。
今シーズン第1号ソロを放った中日ドラゴンズ・谷繁元信選手の同点に追いつく価値ある一打だった。

このホームランは試合を引き分けに持ち込んだのと同時に、男の野球人生に新たな記録も刻んだ。
ルーキーから24年連続でのホームラン。連続記録は野村克也(南海など)の25年が最長だが、1年目と2年目にホームランは放っていない。
「ルーキーから」となると2位で並んでいた門田博光(ダイエー)、張本勲(ロッテなど)を抜いて
谷繁選手が史上1位となった。

ある日、谷繁選手は筆者にこんな事を話してくれた。
「僕は所詮2割5分そこそこのバッター。
ホームランも名バッターと呼ばれる人のようにたくさん打っている訳じゃない。でもまあ、ここまでやってこれた。
記録のために野球をしている訳ではないんだけれど、ここまで来たんだから…という思いはどこか心の片隅にあるとは思う。
とにかく毎日勝つことを目指して、僕はその準備をする。シーズンっていうのはこの繰り返しなんだ」

試合前には全体練習約2時間前には球場入りし、まず身体のケアに努め、練習では時折リラックスした表情を見せながらも一切妥協はしない。
準備を怠らないその姿勢。だからこそ、プロ24年間、毎年ホームランを放つことが出来た理由の一つだと筆者は思っている。
よく考えてみてほしい。およそ四半世紀、ホームランを放っているのである。年齢も40を超えている。
これがいかに凄いことか、いかに難しいことなのか。並大抵のことではないと、筆者は改めて考えさせられた出来事だった。
プロ野球人・谷繁元信にとって、試合で出すパフォーマンスの全ては「準備」から始まっているのである。

さらにこんな事も日々取材をする中で見受けられる。
打撃練習(ビジターでは特に)のラスト一球は一発を狙っている気がする。
調子の良い時、悪い時、コンディションは日々違うのだが、
スタンドインをすれば思わずガッツポーズをしている時もあるし、入らなければそれにて終了…
これも「ホームランを放つための準備なのかなあ」と思いながら、筆者はいつもケージの中を見つめている。

ディレクター:Y

2012年06月01日[金]

「生でみる」

5月21日の朝、見ましたか?金環日食。
いつもより少しだけ早起きして、薄曇りの空模様を恨めしく思いながらも、祈りを込めて、東の空を見つめていました。その甲斐もあってか、完全な金環を結ぶ時間には、雲が切れ、美しい天体の神秘を拝むことができ、心底自然の美しさに魅了されました。
メ~テレでも、「ドデスカ!」ではその歴史的瞬間をとらえるべく、視聴者の皆さんにより実体験に近く、いろいろな見方など工夫を凝らして、中継をしていました。
しかしながら、気がつくとテレビよりも生でその瞬間を見たいと家の外まで出ていました。自らの生業を否定するつもりはありませんが、テレビで見るのとは全く違い、朝の空気の中、風がそよぎ、街中がざわめく感じなど、この場所、この瞬間でしか感じられない感覚でした。

そのとき考えたのは、この感覚は、スポーツに通じるものがあるのではと…
私たちスポーツ部は、アスリートたちの強く、激しく、美しくプレーする姿を、スタジアムの熱狂や歓喜とともにお伝えするのが、最大の使命だと思って、日々取材や番組制作に取り組んでいます。視聴者の皆さんが、アスリートやチームのどのようなプレーや瞬間を見たいのか、そのプレーをどのように見せるのか、そのプレーに至る日々の努力の過程をどのようにお伝えするかなど、スタッフがアスリートたちとのコミュニケーションや番組制作の経験の中から、工夫を重ね、技術の限りを駆使して。
でもスタジアムでの臨場感には、残念ながら及びません。

最近、スポーツ関係者との話題の多くは、観客が減り続けている現状を嘆き、その対策に苦慮する声です。
それに対する私たちの答えは、強く、激しく、美しいストリートたちをその目で見るためにスタジアムに足を運んでみようと視聴者の皆さんが、思っていただくようにスポーツ報道や番組制作に取り組んでいくしかありません。
そして生のスポーツの現場に足を運んでいただき、地元にあるドラゴンズ、グランパス、FC岐阜、オーシャンズなどやフィギュア選手の生の姿に、魅力に、一瞬の煌きに触れて、感じて欲しいと思います。そうした応援や視線がアスリートたちの力になりますから。

最後に番組宣伝になりますが、今週末6月3日からいよいよ、サッカー・ブラジルW杯アジア最終予選が始まります。
会場に足を運べない方のため、テレビ朝日系列では臨場感あふれる映像で地上波完全生放送をします。ここはテレビで楽しんでいただければと思います。


P.S.ラグビー狂の一言として…
サッカーW杯もいいです。…が、2019年にラグビーW杯が日本で開催されるのは、皆さんご存知ですか?
そこに向けたラグビー日本代表の強化の場でもある「パシフィックネーションズカップ2012」が、来週6月5日(火)に名古屋・瑞穂ラグビー場で開催されます。太平洋を囲む、日本×フィジー、トンガ×サモアの4カ国が、初夏の夕方、熱く、激しく闘います。ぜひご観戦を。

スポーツ部長:K