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2008年08月26日[火]

涙の質

今年の夏もあと少し。8月の最終週から雨模様も多くなり、刻一刻と秋に近づいているなという実感が皆さんにもあるのではないでしょうか?

今年は6月前半から8月18日の決勝戦までおよそ2ヶ月半を高校野球取材に費やしてきました。地方予選で東海3県の高校球児を取材し、8月に入ると全国の高校球児を取材してきました。
とても長く感じましたが、球児たちの一投一打に勇気と感動をもらいながら、毎日を過ごしていたように思います。

そんな中、熱闘甲子園という系列の番組応援で大阪に行くことになった訳ですがあるスポーツ部の先輩ディレクターにこんな事を言われて送り出されました。
「甲子園で戦う球児の涙と、地方大会で流す球児の涙は違う。覚えておけ」と。
え???なにそれ??? 私には最初、全く理解ができなかったんですが、その意味が甲子園ではっきりと分かったんです。

地方大会で見せる高校球児の涙は、「甲子園に行きたかった」「あのプレーなければ」といった悔しさが多いように思います。
しかし、甲子園の土を踏んだ球児たちはどこか違う。
負けて悔しいのは当然ですが、今年何度か甲子園で敗れた全国の球児たちにこんな質問をしてみました。
「どうして泣けてきたの?いつ涙が出てきたの?」
すると返ってくる答えのほとんどが
「もうこれで仲間とプレーできなくなる事を考えると涙が出てきました」
「3年間の最後に甲子園でプレーできて、みんなありがとう。嬉し涙でもあります」
といった返事でした。

なるほど。甲子園出場が最大の目標であった選手たちは、甲子園でプレーできた事への感謝の気持ちが強いようです。もちろん地方予選で敗れた高校球児たちも、感謝の気持ちや仲間とプレーできなくなる辛さは当然ありますが、達成感を得て、甲子園という舞台を経験した球児たちの涙も美しいものだなと初めて熱闘甲子園という番組に携わってみて改めて感じました。

「涙の質」のいう表現が決して正しいかどうかは分かりません。それでも地方大会で敗れた球児たちの涙も運よく甲子園の土を踏んだ球児たちの涙もそれぞれに意味があって、いいものです。
今年で高校野球を担当して3年目を迎えた訳ですが、来年もまたどんな涙に出会えるのかと思いつつ、2ヶ月半の高校野球取材を一先ず、終えたいと思います。

「全国の高校球児の皆さん、本当にお疲れさまでした。感動をありがとう」

ディレクター:Y