アナウンサールーム


TOPICS

メ~テレアナウンス部からのミミヨリ情報が満載!

贈る言葉

2016/03/30
担当: 星 恭博

『ラストニュース』を終えて、仲間たちと

「ラストニュース」を終えて、仲間たちと

 深津麻弓は『哲学者』である。

彼女とともに番組を担当していた時期、毎日のように目にしていた言葉がある。
それが「ABCの定理」だ。
もともとは製品の品質管理等に用いられていた考え方らしいとのことだが、詳細は分からない。

その「ABCの定理」が、実は彼女が当時、常に携えている道具箱の隅に書かれてあった。
何故ABCなのか。答えは以下の文章にある。
「当たり前のことを ぼんやりせずに ちゃんとやる」
この文章のそれぞれのセンテンスの頭文字を取って「A」「B」「C」ということになるのだ。

私は彼女と轡を並べて仕事する毎日、箱に書かれたこの言葉を「チラ見」していた。
そして私自身の気の緩みが、この言葉を目にした刹那に消散するのを感じていた。
仕事と対峙する彼女の姿勢は、この「ABC」と何ら違わない。正に彼女はその身でもって「定理」を証明して見せた。
今なお、私がアナウンサーとしてカメラの前に立てるのも、この言葉のお陰である。心から感謝している。

彼女はひとつ一つの行動を決して流さず、自身で常に意味付けして臨んでいた。
自分の行動が何を齎すのか、その意義を探求した上で日々動いていた。
それは仕事に留まらず、自身の日常についても何ら変わることは無く、彼女がこれ迄に記したアナブログの行間を読むことでも、その姿勢が貫かれていることが分かる。

以上が、私が彼女を『哲学者』と呼ぶ所以であり、尊敬する根拠であり、恩人とする理由である。
知を愛し、理に則る彼女の船出を、只々祝福するばかりだ。
そしてその航海が、ひたすらに静謐であることを願って止まない。

(*深津麻弓アナウンサーは2016年3月末日をもってメ~テレを卒業致します。入局から11年に渡り視聴者の皆様方から温かいご声援、ご支援を頂いたことを心より感謝致します。誠に有難うございました。)


BACK NUMBER