理系人@メ~テレ メ~テレ理系人スペシャルインタビュー

約10年に一度の
放送基幹システムの更新を担当。
この経験を次の世代に
継承していく。

情報技術部藤田 勇介Fujita Yusuke

3年間の長期プロジェクトをやりきった達成感

情報技術部は、社内のパソコン、サーバー、情報ネットワーク、メールを含めた情報共有システムの運用、管理、提案に関わる部門だ。いわゆる社内SE業務だが、テレビ局ならではの放送基幹システムの管理、更新計画、開発も行っている。その一つが、放送する番組やスポンサー契約情報、CM放送データなどを一元管理する営業放送システム(社内通称:EDPS)だ。このシステムは、実際の放送データを送出するマスターシステムとともに約10年に1回大規模な更新を行う。藤田は前部署の放送業務部から、マスターシステム、EDPS両方の更新に約3年間携わった。前回の更新はちょうどアナログ放送からデジタル放送への移行時。その時点から技術も進歩している。「前任者の経験談を参考にしながらも、ほぼ一から考えなくてはならないことも多かったです。それぞれのプロジェクトの先輩や仲間から、成長を褒めてもらえたり、感謝の言葉をもらえたことが嬉しかったですし、一つのことをやり遂げられた達成感がありました」。

藤田 勇介Fujita Yusuke情報技術部
情報科学研究科 メディア科学専攻修了│2008年入社
※所属部署は2017年6月時点の情報です
藤田勇介の理系人DATA

日本シリーズの延長に備え、複数の放送パターンのデータを準備

新システムの一つの大きなコンセプトに「プロ野球日本シリーズ等を想定した従来以上の放送パターンのスタンバイの実現」があった。例えば、日本シリーズは、試合終了まで延長放送を想定することがある。延長時間は事前にわからないため、予め複数の放送パターンのデータを用意することとなる。想定するパターンが多くなればなるほどデータ量は増え、作成にも時間がかかるのだ。2016年、新システム導入後初めての日本シリーズ。通常番組では放送前日の夕方には仕上がるはずのデータがやはり重く、すべての処理を終えるのに日付を超えてしまった。そして、何十パターン用意しても当日使われるデータは1つだけ。「2016年の日本シリーズは第6戦で決着しましたが、第7戦分や雨天順延も想定して翌日以降のデータのスタンバイもしていました。それらのデータの出番はなかったので、『意味なかったね』と笑い合うのが情報技術部“あるある”です(笑)」。番組やCMの映像や音声が、どんな状況でも途切れることなく放送されるよう、情報技術部は様々なシステムトラブルに備えている。

少ない技術社員同士、部署関係なく協力していきたい

藤田は技術系社員の中でも特殊なキャリアで、入社4年間は営業局にいた。5年目から技術局へ異動し、その翌年から前述のマスターシステムの更新を担当することになった。「研修を受けていたものの、技術に関してはほぼ素人レベル。システムを知り尽くした関連会社のベテラン3人からたくさんのことを学びました」。通常時、現場でのオペレートは関連会社などに任せ、社員はマネジメントを行う。ただ、業務を理解していなくては指示が出せない。「私より上の世代は実際にオペレートをしていた方が多く、仕事の仕方は変わってきています。経験の少ない私がシステム更新を乗り切った経験、リーダーとしての現場での振る舞い方を、若手の技術社員に伝えていきたいと思っています」。

今、テレビに眼差しを向けるあなたへ
名古屋テレビ放送からメッセージ。

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