このコラムですでに書かれているように、入社半年にして井上君に早くもレギュラー番組ができました。それも担当がナレーションということで、私にとっても、まさに青天の霹靂でありました。
井上君には、とにかく気負わず、起用してくださった番組スタッフのみなさんに感謝の気持ちを持って、しっかり指示を聞いて収録に臨むようにというアドバイスをしました。番組のほうも、井上君のナレーションの効果もあって(!?)、視聴率もまずまずの数字をいただいているようです。
実はこの番組の収録は、毎週東京で行われています。新人で、新番組のナレーションに抜擢されることもメ~テレではおそらく初めてではないかと思われるのですが、さらに毎週収録のため東京に出張するというケースも、アナウンス部員として初めてであるように思います。
そんなことで、井上君に会社で会う時間が少しずつ減ってきて、どちらかというと最近は画面を通して井上君の顔や声に接することのほうが多くなっています。ほんの数カ月前まで、毎日顔を合わせて、ニューススタジオで研修をしていたことや、緊張の中初ニュースを終えたことを思うと、彼女の短期間での成長を感じます。当然井上君の努力があってのことですが、物事を通して人は変わっていけるんだということを実感しますし、若い人のパワーというものにも改めて驚嘆させられます。

自分のナレーションをチェックする井上君
最近読んだ採用に関する本に書かれていて、私も新人の頃よく言われた言葉があります。「素直さを忘れるな」と。今の井上君を見る限りそんな心配はありませんが、どの仕事でもあることでしょう、少しできるようになって来たあたりでちょっと調子に乗ってしまって、わかったようなことを言ってみたり、自信過剰になったり、人のアドバイスを聞かなくなったり。今思うと大変恥ずかしいのですが、私も少しですが、そんな時期があったように思います。もしかすると、そういうときに「いや、本当は、自分はまるでできていないんじゃないか」とか「人は自分のことを本当はどう評価しているのだろうか」と、冷静に自分のことを見られる人こそ伸びるのでは?と思いますし、そうやって自分を見られるかどうかも成長の一過程での一つの「能力」なのかも知れません。
井上君には、今の素直さを忘れず、このまま伸びていってほしいと切に願う、今日この頃です。












