『悪魔で候~惡魔在身邊~』あらすじ
斉藤茅乃(レイニー・ヤン)は大学2年生。おとなしく目立たない存在。しかし密かに同じクラスのバスケット部部長の上條優一(ワン・チュアンイー)に恋している。
ある日茅乃は勇気を出し、優一にラブレターを渡そうとしたが、誤って校内でも有名な問題児、江戸川猛(マイク・ハー)に手渡してしまう。
翌日、猛がラブレターを持っていると聞き、取り返しにいくと「自分の言うことを聞くなら返してやる」と言う。茅乃は仕方なく従うことにした。
その後母親が再婚すると言って再婚相手とその息子を連れてきた。なんとその息子は猛で、二人は義理の姉弟に。ここから悪魔のような猛との日々が始まったのだ。
のちに、憧れていた優一と相思相愛であることがわかり喜ぶ茅乃だが、猛に度々邪魔をされる。自分の生活も優一との関係も壊されまいと抵抗する茅乃。次第に猛の優しさに気づき、彼に惹かれていく。自分の気持ちに気づいた彼女は、猛に思いを打ち明ける。
こうして、義理の姉弟の二人の恋が始まる。
二人は成長しながらお互いを理解し愛し合っていくが、猛に思いを寄せるリカや、茅乃の初恋の人・藤田慎之介の出現、はたまた他人には言えない義姉弟という関係の中で起こる様々な障害が……
さて、茅乃と猛、二人の恋の結末は?
第1話 悪魔の出現





やさしくてハンサムなバスケットボール部の部長・上条優一。大学生の斉藤茅乃はそんな彼にひそかな恋心を抱き続けていた。親友の春川恭子と渡辺菜都香の後押しもあり、ついに告白を決意するのだが、緊張のあまりラブレターを一年生の江戸川猛に渡してしまう。それが覚めない悪夢の始まりだった……。
間違いに気づいた茅乃はあわてて逃げ出すが、その場に大事なラブレターを落としてしまう。猛はこれをネタに「下僕」となるよう茅乃を脅迫。その日から茅乃は二年生であるにもかかわらず猛たちのクラスへ囚われの身となってしまう。授業中は猛のためにノートをとるだけでなく、ご主人様である猛の命令に従って使い走りをさせられるのだ。それでも優一に励まされ、「これ以上あなたの言いなりにはならない」と宣言する茅乃。だがその日、茅乃のラブレターは掲示板に公開されてしまう。
恥ずかしさと怒りでいっぱいの茅乃はすぐさま猛のもとに行き、平手打ちをくらわす。猛の悪友たちは、猛がどんな仕返しに出るかと息をのむ。だが猛は冷ややかにこう告げるのだ――「俺は欲しいものを絶対に手に入れる」。
何もかもついていない茅乃だが、嬉しいニュースが飛び込んでくる。母親の時子が再婚するというのだ。ついに意中の相手を見つけたらしいのだが……。
第二話 『衝撃のキス』





母親の再婚相手はなんと猛の父親で、しかも大学の理事長・江戸川守だった! そうなれば猛は義理の弟ということになる。茅乃を取り巻く状況はますますひどくなるばかりだ。しかも猛は天使のような笑顔を装ってバスケ部に入り、茅乃にはマネージャーになるよう要求するのだった。
それでも茅乃は、バスケ部に入れば優一と一緒にいられると思い承諾してしまう。ところが悪魔のような「弟」・猛の企みで、優一とつきあえるどころかほとんど猛の専属マネージャーと化していくのだった。 一方猛のファンを自認するリカは、猛が茅乃といつも一緒なのに我慢ができず、茅乃に危害を加えようとする。さらには自らバスケ部にマネージャーとして入部するという。実はラブレターを公開したのはリカの仕業だったのだ。
茅乃に対してひそかな思いを抱いていた優一は、恭子や菜都香の応援もあって、茅乃の気持ちに応えようとする。だが一番見たくなかった場面を目撃してしまう。それは茅乃があの「危険な弟」とキスをしているところだった。そんな場面を見られてひどく落ち込む茅乃だが、天は見捨てていなかった。なんと優一が学生ライブに誘ってくれたのだ。茅乃は自分に言い聞かせる――「今度こそ失敗しないわ!」

第三話 『本当の優しさ』





猛のことを暴力的で弱いものいじめばかりする男だと思い込んでいた茅乃は、猛と衝突する。ところがライブのステージを見て、茅乃は猛から目が離せない自分に気付く。彼の魅力に惹きつけられてしまったのだ。そんな茅乃を見て思い悩む優一。
母親の時子は実家に不幸があったため帰省することになり、茅乃には猛の家に世話になるよう言い残す。誤解していたことを詫びる気持ちから、茅乃は手を怪我した猛のために薬を塗ってやるのだが、ついウトウトとそのまま寝入ってしまう。姉弟が同じベッドで一夜を共にしてしまったのだ……。
茅乃の心が徐々に猛に向かうのを見て、焦った優一は茅乃に強く迫る。だがそこに猛が割って入る。内心ほっとする茅乃。自分の知っているあのやさしい優一はどこに行ってしまったのか。そんな二人を見守ってきた恭子は、優一に替わって思いを茅乃に伝える。自分勝手な理想を優一に押しつけ、相手がどう思うかを考えていないというのだ。茅乃は自分の身勝手さに深く悩む。そんな茅乃を猛はやさしく慰め、永遠に茅乃を守ると宣言する。茅乃はついに猛に対する気持ちをはっきりと自覚するのだった。
茅乃は優一に別れを告げる。彼女があの悪魔のような猛を愛してしまったと知り、ショックを受ける優一。それでも茅乃に辛い思いをさせたくないと「もともと君のことなんか好きじゃなかった」と嘘をつく。それを見て恭子は優一の男らしさに魅かれるのだった。

第四話 『赤い傘の賭け』





失恋した優一を救いたいと彼に告白する恭子。「次に通りかかる人が赤い傘を持っているかどうか」という賭けをして、デートの約束を取りつける。
江戸川家では新しく家族になる四人が最初に食事をすることになった。猛はデザイン科の仲間たちに指示して、茅乃を美しく着飾らせる。食事の席で、再婚する守と時子は猛と茅乃の仲が良いことを喜び、四人で幸せな家庭を作ろうと誓うのだった。
一方猛のファンであるリカは、大学内のネットニュースを利用して猛と茅乃が姉弟になるというスクープを公開し、二人が公認の仲になるのを阻もうとする。こうして茅乃は猛への思いを胸の奥にしまわざるを得なくなった。リカの行為に怒りを爆発させる猛。だがそんな猛を見てリカは、そこまで茅乃のことを大切にするのかとますます嫉妬の炎を燃やし、さらには不良少女にわざと自分を襲わせ、猛の気を引こうとする。リカが襲われたことを聞いて、躊躇することなくリカの元へ行った猛を見て茅乃はショックを受ける。
茅乃は魚住陽平から高校時代のリカについて聞かされる。ひねくれた性格でいじめられてばかりだったというリカ。喧嘩っ早い猛はその頃からリカのボディーガードだったという。一方で陽平は高校の頃からひそかにリカに思いを寄せていた。

第五話 『曲がった愛』





リカの怪我が自作自演であることを知った茅乃。自分の身体を粗末に扱うリカのやり方に、茅乃はひどく腹を立てる。そんな二人の口論を目撃する猛と陽平。リカは猛が自分の肩を持ってくれるものと思っていたが、猛はすでに茅乃を愛してしまっていた。どうしても納得できないリカは、自分を好きな陽平を利用して茅乃を傷つけようと考える――「茅乃さえいなくなれば猛は私のものよ……」。
大雨の中、陽平は鉄棒を持って茅乃に叫ぶ。「お前がいなくなれば、リカちゃんは幸せになれるんだ!」それでも陽平を信じる茅乃は動じない。茅乃の身に危険が迫る。だが良心の呵責に耐えられなくなったリカは、猛に打ち明ける。
危機一髪で猛は茅乃を危機から救い出す。そして永遠に茅乃を守ると改めて約束するのだった。だがもう少しで陽平をも傷つけてしまうところだったと落ち込む猛。彼を励ますため、茅乃はついに猛が好きだとはっきり告白する。リカもとうとう猛をあきらめ、陽平と新たな関係を作り始める――「本当は茅乃の率直さが羨ましかったの」。
第六話 『そばにいてほしい人』





ついにお互いの気持ちを確かめ合った茅乃と猛。茅乃は幸せにひたっていた。恭子や菜都香らとケーキを作って、気持ちを伝えようとするが猛の相変わらずの態度に落ち込む。
恭子が「親友のために作った」というケーキを優一に贈ったことで、茅乃は二人の関係に気づく。
リカは茅乃に、陽平を許してやってほしいと頼む。茅乃は二人の思いを理解し、そしてリカとの友情も芽生える。恭子は優一との初めてのデートでサイズの合わないハイヒールを履き結局足をくじいてしまう。足に合わないハイヒールのように、私たちもお似合いではないかと落ち込む恭子。だが優一は別の靴を買って来て履き替えさせてくれた。こうして二人はお互いの気持ちを確認するのだった。
一方猛とロマンチックなデートを期待している茅乃だが、なぜか時子や守と一緒に遊園地へいくはめになった。守はずっと仕事一筋だったため、猛と遊園地に来る約束をずっと果たせないできたという。

第七話 『新たなる強敵』





学園に突然見知らぬ男の子が現れた。授業に乱入して「茅乃は僕のものだ!」と宣言し自分は心理学科一年の園川譲だと名乗る。なにかと茅乃につきまとう譲。しかも猛を敵視しているらしく「姉弟の恋愛など一大スキャンダルで、絶対に幸せにはなれないぞ」と脅し猛と交際している事実を隠すよう茅乃に告げるのだった。
クリスマスが迫っていた。デザイン科の学生は、課題として広告用クリスマスツリーを作り、コンテストに参加することになった。採用されれば、デパートに飾られることになるのだ。猛と仲間たちは競い合って課題に取り組む。そして猛と仲間たちだけが予選を通過するのだが、猛はこれに疑問を抱く。
時子と守が祖母に婚約を報告する食事会の席上、茅乃は猛の肩に家業を継ぐというプレッシャーがかかっていることを知る。それなのに自分は、二人の関係が人にどう見られるかということばかりを気にしていたことを責める。――互いの立場を理解した茅乃と猛はしっかりと抱き合う。だが、譲がこっそりその光景をビデオに撮っていた……。

第八話 『幸せのカタチ』





姉弟であるにもかかわらず交際している、そんな事実を明かせば江戸川家にも悪影響が及ぶと譲は脅す。さらに怒る茅乃の前で、二人が抱き合っている場面を上映して見せる。――茅乃は恐ろしくなった。しかも彼は茅乃を脅迫する一方で、猛をも不幸に陥れようとする。
展示会場では、陽平たちが苦労して作り上げたクリスマスツリーが破壊され、猛の作品だけが無傷だった。疑惑の目が猛に向くが「今回のコンテストは椎名先生が絡んでいる。」そう疑っていた猛は、みんなの前で自分のツリーを壊し、自分たちの作品をもう一度作り直すことになった。締め切りまであとわずかだったが、みんなは力を合わせてもう一度作品を作りあげる。猛はさらに新しいクリスマスツリーにも取り組む。それは茅乃が描いた絵をもとにした、人々を幸せにするツリーだった。
ツリーを壊したのは譲ではないかと調べていた茅乃は、彼がこの大学の学生ではないことを知る。あの男の子は一体何がしたいのだろうか。しかも自分たちをここまで陥れることに深い憤りを感じる茅乃だった。そして譲は猛の実の弟だと判明する。

第九話 『過去の傷』





猛にとって譲は触れられたくない過去の傷だった。離婚した母親と同居している譲が猛を敵視するのは関心を引きたいからで、実は譲は猛に憧れていた。ところが猛は譲に会おうとしない。猛はかつて自分が弟を傷つけ、母親と弟に家を出て行かせてしまったと自分を責めていた。茅乃はどうやって兄弟のわだかまりを解けばよいのか二人の気持ちを知って思い悩む。
譲はあらためて二人の関係をばらすと脅し、猛に挑みかかるが、もともと病弱な譲は倒れてしまう。その時猛のひどく慌てた態度をみて、実は弟のことを大切に思っていたのだと知る。こうして二人は過去を乗り越え、再び兄弟としての気持ちを取り戻した。
バスケの大学対抗戦が近づいていた。だが猛や陽平は練習に来ていない。リカから、猛が仲間を連れて譲の学校に行ったらしいと知らされる。高校でいじめられていた譲だが、猛たちに励まされ、一人で不良学生に立ち向かう。もう二度と猛の影とは言わせないように……。

第十話 『運命の対抗戦』





大学対抗戦が始まる直前、猛は譲をいじめていた不良学生たちから仕返しを受ける。重傷を負ったが痛みを抑えて試合に出場する。 一方、優一との関係に不安を感じていた恭子は、試合の応援にも行かずネットで知り合った男性と会うことに。直前にその事を知った優一は試合を猛に託して恭子を探しに行く。恭子の身に危険が迫ったその瞬間、間一髪で助けに現れる。恭子は、優一がバスケよりも自分を優先してくれたことを嬉しく思うが、優一は自分を大切にしろと恭子を叱ってその場を離れる。
試合で猛は孤軍奮闘し、優一が戻るまで持ちこたえたが、結局倒れてしまう。試合は同点の局面でペナルティゴールとなった。優一は恭子の声援を受け、決勝点となるシュートを投げる・・・
猛は茅乃に一緒にクリスマスを過ごそうと持ちかける。そこで茅乃は猛のクリスマスツリーのお返しに手作りのプレゼントを贈ることにする。
第十一話 『クリスマスのかくれんぼ』





手芸は苦手な茅乃だが、苦労して手編みの手袋を作り上げる。急いでデートの待ち合わせ場所に向かうが猛と二人きりでのデートではなく、バスケ部の勝利祝賀パーティだった。
パーティではみんなが最低のクリスマスプレゼントは何かという話題で盛り上がっていてワーストワンは手編みの手袋やマフラーだという。茅乃はみんなの笑いものになりたくて、手編みの手袋を取り出せない。
クリスマスのカウントダウンが始まる頃、猛が突然「かくれんぼ」をしようと言い出す。しかも勝者は好きな人にキスをしてもらえる。かくれんぼの勝者は陽平だった。陽平が選んだのは・・・。みんなと一緒に過ごすクリスマスで、茅乃はとても幸せな気分だった。しかもゴミ箱に投げ捨てたはずのあの手袋を猛がもらってくれたのだ。二人は幸せな気分でイルミネーションの光の下をゆっくりと歩く。ところがその場面をテレビ局の現場中継が捉えてしまい、猛の祖母がその映像を見てしまう。
一方時子と守は双方の家族が一緒に暮らすことを決める。茅乃は一日中猛といられると喜ぶが、その反面二人の関係が知られてしまうことを心配するのだった。

第十二話 『初恋の人』





学校に新しい先生・藤田慎之介がやって来た。彼は茅乃の初恋の人で、中学生の時の家庭教師だった。彼の登場で猛と茅乃の関係にまた波乱の予感が……。
猛の祖母が茅乃に話があるという。猛との関係がついにバレてしまったかと心配するが、祖母は猛のためにお見合いを準備していると聞かされショックを受ける茅乃。猛のお見合いの相手は西園寺留美と言う、清楚で美しく家柄も良いお嬢様だった。
茅乃はライバルの出現に脅威を感じるが、幸いにも留美にはひそかに思っている人がいた。それは彼女が眼鏡を壊してしまった時、彼女の手を引いて道を渡り、眼鏡屋に連れて行ってくれた見知らぬ男性だ。この男性が忘れられなくて、留美は猛との婚約を拒否する。だが日本に留学中の彼女は、このまま台湾に留まってあの男性を捜したいと、猛にこのまま恋人のふり続けてくれるように頼む。しかし猛はこれを即座に拒否する。茅乃は彼女が傷つくのを心配して慰め、彼女と仲良くなっていく。
年に一度のバスケ部の合宿が行われる。コーチを引き受けたのは慎之介だった。茅乃の初恋の相手に対して、猛はなぜか自信を持てないでいる。しかもこの合宿に留美までもが参加することになり・・・

第十三話 『波乱の合宿』





合宿では、猛が何かにつけコーチの慎之介を挑発していた。
留美が突然合宿に参加したことで、リカはおもしろくない。しかも茅乃と猛の間に割って入りそうな女性がいるのに、茅乃自身が全く警戒心を抱いていないことにも苛立っていた。キャンプで食事の準備をしている時、誤って川に滑り落ちた留美はコンタクトレンズを落としてしまう。助けに飛び込む猛。そのとき留美は、かつて自分を助けてくれた男性が猛だと知る。留美は嬉しさのあまり猛に抱きつくが茅乃はその光景を見てしまう。
一方で慎之介は茅乃のことを気にかけていた。落ち込む茅乃を慰め、家庭教師をしていた頃の思い出について語り合う。茅乃は笑顔を取り戻すが、猛はおもしろくない。茅乃の気持ちは分かってはいるものの、やはり慎之介という初恋の人に対して嫉妬していたのだ。しかも慎之介は茅乃に対して特別な気持ちもあるようだ……。
茅乃の誕生日が近づいていた。慎之介は亡くなった茅乃の父親を偲んで昔の家に行ってみようと茅乃を誘う。そして猛は留美に頼まれて淡水へ遊びに行くことになる。

第十四話 『素敵な思い出』





猛は最初留美に好感を持っていなかったが、淡水で遊ぶうちに彼女の魅力に気づいていく。留美も猛が落としていった指輪を拾い、猛の心の中にも大切な女性がいることに気づく。
かつての美しい思い出にひたる茅乃と慎之介。慎之介が茅乃を抱き寄せて思いを告げたところを猛に見られてしまう。傷ついた猛は怒りのあまり大通りに飛び出していく。そこに車が突っ込んできた。そばに立っていた留美は猛をかばい、自分が怪我をしてしまう。
慎之介は茅乃の心の中にあるのは猛だと気づく。過去はすでに美しい思い出になってしまった。自分を慕ってくれたあの少女はもう大人になったのだ――慎之介は茅乃の幸せを心から願った。
一方で慎之介には亜莉という恋人がいた。だが彼女は態度をはっきりさせない慎之介にこれ以上待てないと迫り茅乃の誕生日にはっきりさせてほしいと告げる。

第十五話 『誓いの指輪』





陽平らがそれとなく伝えることで、留美はついに猛に好きな人がいることを知り、自ら縁談を白紙に戻し、二人のために身を引く決心をする。そんな留美に、茅乃は申し訳なさを感じ真実を伝える。
「私たちの愛は本当に幸せなものなの?」「自分たちだけの幸せを追い求めてもいいの?」そんな気持ちが交錯し、罪悪感でいっぱいになっていた茅乃は、授業にも出てこない。――猛は茅乃に指輪を贈り、お互いの気持ちを確認する。どんなことがあっても離れないと誓う。茅乃の気持ちに整理をつけた慎之介は、自分が大事に思っている人の存在に改めて気づく。長い間、慎之介の心には茅乃がいたとはいえ、彼をずっと待っていたのは亜莉だったのだ。だが亜莉はすでに身を引くことを決め、贈り物を残して姿を消した。それは亜莉が苦労して探し出した古いレコードで、慎之介が茅乃の誕生日に贈ろうと思っていたものだった。
バスケ部の仲間は「亜莉を救う愛情大作戦」を考える。だが茅乃の誕生日が近づく中、亜莉の行方は分からないままだった。

第十六話 『大切な人』





茅乃の亡くなった父は慎之介の恩師だった。慎之介は茅乃を猛に託し、もう一度自分の幸せを見つめ直すことにした。猛も彼へのわだかまりを解いていく。
亜莉は慎之介に「あなたの誠意をみせてほしい」と告げていた。色んな手を尽くすが、どれも亜莉の心を動かすことはできない。慎之介は自分がこれほどまでに亜莉の気持ちを分かってなかったと後悔する。だが最後に慎之介は亜莉が何を欲しているのかに気づいた・・・。
時子と守は結婚式を前に、連休を利用して時子の実家に婚約を報告しに行くことになった。その間茅乃と猛は家の中で二人きりになるため、祖母は心配する。時子は二人に限って問題ないと擁護するが、かすかな不安が残るのだった。
茅乃はこの機会に父親の墓参りをすることにし、猛は一緒に行こうと言ってくれた。猛の気持ちに茅乃は温もりを感じていた。

第十七話 『極限』





急に天気が崩れて豪雨となり、列車が止まってしまった。茅乃と猛は帰れなくなってしまう。全身ずぶ濡れになった茅乃は寒さで震え、風邪を引くことを心配した猛は彼女を連れて旅館に飛び込む。
ちょうどこのとき、茅乃は家からの電話を受ける。二人が家にいないことを時子に知られてしまったと焦った茅乃は猛が止めるのも聞かず旅館を飛び出す。猛はもう隠しきれないとすべてを話す決心をする。
姉弟がお互いに愛し合っているという事実に時子は驚くが、娘の幸せを思い、自分の結婚をあきらめることにする。ところが彼女が妊娠していることが発覚する。全てを知った守は、それでもみんなが幸せになるべきだと主張して、時子との結婚式を予定通り行うことにする。しかも猛と茅乃の関係も大切にするよう諭す。みんなが力を合わせることで、幸せはきっと訪れるに違いないと。
一方猛は、二人の愛を阻む最後の難関――祖母を説得するため、一人で祖母の元に向かう。

第十八話 『決闘』





国外に移住しなければならなくなった恭子はそのことを優一にどう切り出してよいのか悩んでいた。言い出せないまま優一と一緒にいる時間を大切にして、思い出を作ろうとする。そんな恭子の不自然な行動に優一は疑問を抱く。
猛と茅乃の関係を祖母が知ったら、きっと面倒なことになるに違いない――そう心配していた時子と守は、すでに猛が祖母を説得したと知って驚く。
一方恭子が一晩家に帰らなかったことに怒った父親はすぐさま学校に赴き、休学手続きをする。しかも優一の家に泊まったことを知って激怒する。優一はその時初めて恭子が国外に行ってしまうことを知る。もう会えなくなることを恐れた優一は、恭子の厳格な父親に決闘を挑もうと、挑戦状を叩きつける――たとえ殺されても、恭子は自分のものだ!
猛の誕生日が近づいていた。そんな中、猛はかつて自分を捨てた母親・園川美津子からの手紙を受け取る。猛と誕生日を一緒に過ごしたいという内容だった・・・

第十九話 『決断』





猛の誕生日プレゼントに何を買えばいいか、茅乃は悩んでいると、偶然譲と出会う。そして彼がもうすぐ母親と一緒にイタリアへ行くのだと知らされる。猛の誕生日の日、会食の席で母親は猛もイタリアへ連れて行きたいと言い出した。壊れた母子関係を、離れていた時間を取り戻したいというのだ。
猛はその場で拒否するが、母親がずっと自分を愛してくれていたのだという事実に心を揺り動かされる。猛は初めて茅乃の前で泣いた。茅乃は猛が母親への愛を押し殺してずっと走り続けて来たのだと感じる。茅乃は自分が猛の選択に影響を与えてはいけないと思い、静かに猛の答えを待つことにした。

第二十話 『悪魔の旅立ち』





猛が母親と一緒にイタリアに行くという。だが猛は「待っていてくれとは言わない」と告げる。茅乃はどうしていけばよいのか分からなくなった。どんな困難も乗り越えてきた二人の愛は、ここで終止符を打ってしまうのだろうか?
恭子と大げんかをした茅乃が失踪してしまう。知らせを聞いた猛は彼女を探し出し、茅乃に向かって言う――「おまえの心が変わっても構わない。それでも俺は一生愛しているから」。猛の言葉を聞いて、不安が消えていくのを茅乃は感じていた。猛がイタリアから帰ってくる日を待てばいいのだ。そうすればまた幸せは続いていく……。猛を見送る日茅乃は泣かなかった。それは猛を信じているから……。




