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構想から50年、巨大な公共事業は人口1500人あまりの徳山村すべてを消し去った。 多額の補償金をもらって都会での新しい生活を始めても、ふるさとへの思いは消えることはない。9月25日、徳山ダムにいよいよ試験湛水が始まり、ふるさとが水の底に沈む。唯一水に沈まない門入地区。ここには最後まで通い続ける人たちがいた。私有地や共有地を持つ住民たちがここで暮らしていた。たとえ水が貯まっても付け替え道路によって通い続けることができるはずだった。しかし、その約束は反故にされた。ダムが完成すれば水資源機構は船での往来を図るというが、住民は納得しない。山を越えかつての旧道の峠をぬける道の整備を求める住民もいる。みんなふるさとを犠牲にしてお国のためにダムの完成を待ち望んだはずだった。唐突な試験湛水実施の通達など住民への説明も不十分な手続きの問題もあった。彼らはなぜいまさらふるさとへこだわるのか、密着して取材をかさねた。ふるさとはまもなく雪に覆われる。それでもふるさとを確かめようと峠の道を目指す住民がいた。移転先の徳山団地の正月を訪ねた。 |