「自然の叡智」をテーマに愛・地球博が始まった。しかしふたを開けてみれば、人気の企業館や大国館は映像やハイテク・ショーを競うばかりだ。外国館も物販や観光紹介が目立つ。
そんな中で、職人たちが機械や動力を一切使わず、愚直に作り上げたパビリオンがある。ブータン館だ。彼らが使った素材は、母国の木材のほか、土から作った絵の具まですべて自然のもの。チェーンソーなども持たないため、構造物はすべて人力で切り、組み立てた。
人口70万人の小国ブータンは、国民1人あたりの所得が年間7万円ほどで日本の50分の1。国連の位置付けでは25カ国ほどある最貧国とされる。
しかし「経済的豊かさより精神的幸福」を打ち出す国王のもと、喫煙を禁じ、民族衣装の着用を義務づけ、国土の60%の森林保全を打ち出すなど、近年は異色の政策を打ち出し注目を浴びている。
番組では、職人らが豊田市の禅寺に泊まり日本の慣習に戸惑いながらパビリオンを作っていく様子を、ハプニングを交えながら紹介し、また50年前の日本を思い起こさせるようなブータンの風土や生活を交え、今回の万博のテーマ「自然の叡智」を改めて考える。 |